総合的なペットサービスやオムニチャネルリテールに参入するブランドや小売企業
多くの飼い主は、ペットのために高品質のペットフードを与えるだけでなく、ペットの健康を守るためにその他の選択肢を見つけたいと考えています。そのため、小売企業は包括的なペットの健康エコシステムへとシフトし、実店舗でのペットサービスやオムニチャネル体験の強化に力を入れています。・Petcoは最近、ペットケアセンター、充実した栄養センター、デジタルサイネージなどのナビゲーション機能を備え、シームレスなショッピング体験ができるようレイアウトを一新しました。ペットケアセンターには、動物医療サービスやグルーミングのほか、BOPIS(オンラインで購入し、店舗で受け取る)およびカーブサイドピックアップの専用エリアがあり、消費者を魅了し、ペットのために複数の商品とサービスをワンストップで購入できるつくりになっています。また、ペットが滑りにくいように床面を工夫したり、自然光をイメージした店内照明など、ペットにやさしい工夫が随所に施されています。更には、割引や特典を提供する会員プログラムを通じて、お客様のロイヤルティを高める試みも行っています。
・Chewyは、オンライン小売業者としてのサービスを拡充し、2020年10月に動物用遠隔医療サービス「Connect with Vet」を、2021年9月には獣医師向けオンライン薬局プラットフォーム「Practice Hub」を開始しました。ChewyのAutoshipサービスの加入者はConnect with Vetを無料で利用できます。2021年には新しく動画機能を追加しました。
・Amazonの「Wag Labs」は、ペットケアのためのワンストップショップ機能を開発しています。同アプリは、犬の散歩、ペットシッター、専門家によるペットのアドバイスやトレーニングなどをはじめ、さまざまなサービスを提供しています。直近では、2021年にWag Labsのプレミアム会員特典
を拡充し、獣医師や動物看護師による「24時間365日のライブエキスパートアドバイス」機能を追加しました。
・Walmartは、犬の散歩サービスや保険など、さまざまなペット用品やサービスを提供する「Walmart Pet Care」を立ち上げ、保険契約の10%割引などの割引や特典を提供しています。
・The Tractor Supply Companyは、2021年第4四半期に新たに36店舗のPetsenseをオープンし、2022年にはさらに10店舗をオープンする予定です。Petsenseは、飼い主がペットの処方箋や獣医によるサービス、ペットフードの自宅への配送や店頭での受け取りを簡単に行えるモバイルアプリ「My Pet」でサービスを提供しています。同社は、ペット用品とサービスのオムニチャネル・ワンストップショップになることを目指しています。