ペットフードにおけるトップブランド
ペットフードブランドは、製品のイノベーションを通じてウェルネスのトレンドにも対応しており、その多くはEコマース戦略にも積極的に取り組んでいます。1. Marsのペット用品事業であるMars Petcareにとって、ケア用品とおやつは2021年のペット用品分野の24%近くを占め、最重要セグメントとなっています。同社によると、犬用と猫用のおやつを合わせた世界売上高は、2021年に前年比8.2%増で、中でもCraveブランドが前年比257.2%増で牽引しているといいます。
2. Nestlé’sのPurina Petcareは、Eコマースの売上とプレミアム製品の需要に牽引され、2021年に北米市場で2桁の成長を遂げました。中でも、初のアレルゲン低減キャットフードであるPro Plan LiveClearは、2021年に3桁近い成長を遂げたといいます。
3. ColgateのHill’s Pet Nutritionは、米国のCPGセグメントにおいて引き続き売上をリードし、有機売上は10%台の伸びを示し、同社のペットカテゴリーは2年続けて二桁成長を達成しました。Hill’sは獣医の推薦と承認を得て、ペットフード製品であるPrescription DietとScience Dietの信頼度を固め、消費者のロイヤルティを高めています。また、広告とEコマースへの投資を続けており、2022年も力強い成長が期待できるとしています。
4. J.M. Smuckerは、子会社であるBig Heart Pet Brandsを通じて、ペット用おやつの成長を加速させ、キャットフード販売の勢いを維持し、ドッグフードの品揃えの改善を計画しています。CPG企業である同社は、今後5年間のペット分野の年間成長率を4%と見込み、歴史的な急成長をみせている利益率の高いペット用おやつカテゴリーがこの成長を牽引するとしています。
5. Schell & KampeterのDiamond Pet Foodsは、ウェットおよびドライのキャットフードとドッグフードを製造しており、高級フードブランドDiamond Performance、Diamond Naturals、NutraGoldおよびTaste of the Wildで有名です。
6. General Millsは、2018年にBlue Buffaloを買収し、ペット製品市場に参入しました。General Millsは、消費者とつながり、情報提供や特典のためのモバイルアプリ「Buddies by Blue Buffalo」を立ち上げました。
ペット用品のEコマーストップ小売企業
・利便性と価格競争力を備えたAmazonは、当然のことながらペット用品でもオンライン小売業者としてトップを走っており、2018年にはペット用品ブランドの「Wag」を立ち上げています。2022年3月のCoresight Researchの米国消費者調査データによると、Amazonのサイトで、ペット用品は、アパレル・靴、書籍、健康用品、美容・パーソナルケア、おもちゃ・ゲーム、電子機器に続く7番目に購入者数が多いカテゴリーです。同調査によると、全回答者の32.6%が過去12ヶ月間にAmazonでペット用品を購入したことがあることが分かっています。・特化型ピュアプレイECの中では、Chewyがトップです。2021年の売上高は71億5000万ドルで、2020年比47.4%増となりました。
・Walmartは、ペットの健康を促進するためにオーダーメイドの食品を提供するプライベートブランドのペットフードブランド「PRO+」を立ち上げました。
・Petcoは、ウェブサイトとアプリを通じて、ペットの健康とウェルネスのための完全なオンラインリソースを展開することで、実店舗を補完しています。2021年第4四半期には、売上高が13.0%増加し、デジタル売上高は25%増となりました。