「シャーロック・ホームズ」の小説等、1927年の作品が著作権切れに

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アーサー・コナン・ドイルの短編集「シャーロック・ホームズの事件簿」やバージニア・ウルフの「灯台へ」などの1927年の小説の著作権が1月1日に失効し、許可や費用なしで自由に利用できるようになった。米国の著作権法は、1923年から1977年の間に発行された著作物に発表後95年の保護期間を与えているが、この他にも数多くの小説や映画、楽曲がパブリックドメインに移行した。

小説では、ハーバート・アズベリーの「ギャング・オブ・ニューヨーク」、アガサ・クリスティの「ビッグ4」、ウィリアム・フォークナーの「モスキート」、アーネスト・ヘミングウェイの「男だけの世界」などが挙げられる。

映画では、アラン・クロスランド監督の「ジャズ・シンガー」や、第1回アカデミー賞優秀作品賞を受賞したサイレント映画の「つばさ(Wings)」、フランク・ボーゼイギ監督の「第七天国」、フリッツ・ラング監督の「メトロポリス」などが含まれている。

音楽では、1927年に著作権登録されたアーヴィング・バーリンの「踊るリッツの夜(Puttin’ on the Ritz)」やルイ・アームストロングの「Potato Head Blues」「Gully Low Blues」などの楽曲がパブリックドメインに移行した。

1927年の作品の著作権は、当初2002年に失効する予定だったが、1998年の著作権期間の延長法により2023年に失効が延長されていた。

米国議会図書館によると、著作権の期限の延長は、アメリカの無声映画の75%を含む、失われた作品に及んだという。デューク大学パブリックドメイン研究センターのジェニファー・ジェンキンス所長は、古い作品の中には、時間の経過とともに失われたものもあるため、著作権期間の延長が保存の妨げになり「映画遺産の喪失につながった」と指摘している。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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