ビジネス

2022.12.31 18:00

アマゾンやウォルマートなど、「診療所」を買収する企業が増加


フィジシャンズ・アドボカシー・インスティテュート(Physicians Advocacy Institute:PAI)と、コンサルティング企業アヴァリア(Avalere)が2022年に発表した報告書によれば、2019年から2021年にかけて、特にパンデミックの初期に、診療所のオーナーとして企業が大きな存在感を持つようになったという。

「病院や企業は、この3年間で3万6200の診療所を新たに買収した(36%増)」と報告書は述べている。「病院は、3年間で4800の診療所を新たに買収し、その結果、病院が所有する診療所は8%増加した。一方、企業は3年間で3万1300の診療所を新たに買収し、企業が所有する診療所は84%増加した」

アマゾンとワン・メディカルの取引を検討している規制当局を含め、一部の規制当局は、このような統合に懸念を示している。例えば、オレゴン州では現在、州の保健当局が、アマゾンとワン・メディカルの取引について30日間の予備審査を行なっている。

この買収を批判している人々は、アマゾンの規模を考えた場合、競争が抑制されるのではないかと懸念している。

米公共利益調査グループ(PIRG)オレゴン支部は、オレゴン州保健局に宛てた12月13日付の書簡で、「大企業が、より小規模な企業を買収する垂直統合は、特に懸念すべきだ。より少数の、より強力な企業が市場を支配することにより、競争の抑制が見込まれるためだ」と主張している。

12月19日、取引の状況についてアマゾンとワン・メディカルにコメントを求めたが、いずれも回答は得られなかった。

forbes.com 原文

翻訳=米井香織/ガリレオ

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