ビジネス

2022.12.27 11:45

「ETCX」の認知率は2割弱、便利そうなのに知られてない理由

Getty image

Getty image

ETCXって知ってますか? 国土交通省が進める「ETC多目的利用サービスの拡大」の一環として2020年4月から始まった新サービスですが、「聞いてないよー」っていう人も多いのではないでしょうか。実際、アイコム総研が実施した調査で、ほとんど認知度がないことがわかりました。話を聞けば、けっこう便利そうなんですが……。

キャッシュレス情報メディア「クレコミ」を運営するアイコム総研は、2022年12月に、全国の自動車を使う男女951人を対象にアンケート調査を行ったところ、ETCXのことを知っていた人は18パーセント。8割以上の人が知りませんでした。また、知っている人のうち利用したことがある人は8.8パーセントでした。

では、ETCXとはなんでしょう? 有料道路だけではなく、ドライブスルーや駐車場などさまざまな施設でETCを使ったキャッシュレス決済ができるようになるというサービスです。しかも、現在自動車に装備されているETC車載器とETCカードはそのままで、オンラインでたった5分で完了する無料登録さえすれば利用が可能になります。

こんな便利なサービスを、どうして今まで知らなかったのか。すごーく損した気分になりますが、ETCX公式ホームページのリストを見ても、じつはまだまだ使える施設が非常に少なく、そのために利便性が伝わっていないのが現状です。



2020年8月から4カ月間、神奈川県のケンタッキーフライドチキンで試行運用を行ったところ、とても好評だったそうです。利用できる店舗や施設が増えれば、自然に認知度が上がって一気に普及すると思われます。アンケートではETCXに対応してほしいサービスも聞いていますが、それを見ても、みんなの期待は大きいようです(交通違反の罰金の支払いなんて声もありました)。



運用は、ソニーペイメントサービス、メイテツコム、沖電気工業が共同で設立したETCソリューションズという会社なので、セキュリティーに関してはあまり心配しなくてよさそうでう。

駐車場の出口で駐車券を入れたら300円入れろと言われて、苦労して機械に1000円札を突っ込んだがお釣りの取り出し口に手が届かなくて、シートベルト外して窓から身を乗り出して取ろうとしたら100円玉が地面に落ちて、車を降りて車の下に転がっていった100玉を拾って戻るときに後ろで怖い顔して待ってる人と目が合って……なんてことを二度と経験せずに済むものなら、今すぐ申し込みます。

文 = 金井哲夫

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事