ビジネス

2023.01.04 09:00

AIは人材不足を救うが「AIを開発する」人材は不足


AIを開発する人材は不足しているが、AIが一般的な人材不足を解消してくれる


ビジネスケースをつくると同時に、それをまとめてくれる人を探したり、訓練したりする課題もある。「現在、AIの導入を阻む最大の問題は、熟練技術者の雇用が依然として厳しいため、AIの人材が不足していることです」とチャイはいう。「あまりにも多くの組織が、外部の専門知識を持ち込むことができる適切なパートナーとしっかりとした協業をすることなく、AIなどの経験のないプロジェクトに挑戦しています。ここでいう協業とは、明確なポジションを提供するだけでなく、コアビジネスの運営に関わる共同パートナーとしての協業です。AIの導入には、ただ専門家を何人か雇えば良いわけではなく、社内の人材ではうまくいかないような運用や破壊の必要性があるのです」

同時に、AIのビジネスケースとして最も急がれているのが、一般的な人材不足の補強や穴埋めだ。AIが、企業全体で生まれてくる新たな役割を埋めるための手段として用いられることになる。アグラワルは「AIは、他の先進技術と同様に、人々を反復作業から解放して、新たな高次のスキルを身につけさせるのです」と指摘する。「AIを利用したソリューションは、日常的な業務を自動化できるだけでなく、より複雑な業務を拡大・強化することができます。AIは、人びとの働き方を改善する一方で、企業に優れたデータを提供し、より良いビジネス成果が得られるようにします」

DXがAIに拍車をかける


AIのユースケースは数多く提案されているが、最も説得力があるのは、DXの取り組みを支援するためのものだ。逆にいえば、DXを支援する取り組みは、AIへの道をも切り開くことになる。タルテラは「より厳しい抵抗が見られたケースでは、デジタル技術を駆使した改革を行うことで、導入が進みました」という。「どんなに伝統的でアナログな企業であっても、一旦デジタル化が進めば、事実上、技術的な空間で競争することになるのです。どんな企業もテックカンパニーなのです。非常に伝統的で旧態依然とした業界であっても、まずは運用サポートとして、そして次はビジネスの改革を推進するために、AIの普及が進んで行きます」

以上のことを理解してなお湧いてくる疑問は、AIは生み出す問題よりも解決する問題の方が多いのだろうかということだ。まだ結論は出されていないものの、現状では大きな期待は残されている。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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