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2022.12.27 10:30

Netflixがパスワード共有をまもなく終了予定、業界全体に広がるか

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Netflix(ネットフリックス)が、視聴者1億人に影響を与える大きな賭けに出ようとしている。本来払われるべき料金をきちんと回収するためだ。ウォール・ストリート・ジャーナル掲載の新しい記事によれば、Netflixはアカウント共有ができないようにする予定で、米国では2023年の早い時期にその計画を展開する見込みだ。
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Netflixのテッド・サランドスCEOも、12月に投資家に対して「間違いなく、消費者が最初からこれを気に入るとは思っていません」と述べているが、これこそがリスクだ。なお外部アナリストは「Netflixがこの方針を打ち出した場合に、家族のために追加のお金を払うか」と顧客に問いかけた調査結果に基づいて、Netflixは2023年、このプランから7億2100万ドル(約957億円)の収益を上げることができると推定している。

しかし、それはあくまでも予想に過ぎない。Netflixは他の大手ストリーミングサービスは行っていない動きをすることで、消費者を遠ざけるリスクを負っている。Netflixのプレミアムプランは、すでに市場で最も高額のストリーミングサービスであり、アカウントにメンバーを加えるための追加徴収は、それをさらに高額にするだけだ。すでに、多くのコンテンツを提供する複数のストリーミングサービスがケーブルテレビ並みの料金を請求するところまで来ているので、かなりの数の消費者が、この新しい要請に従わず、Netflixを完全にやめてしまうことは容易に想像がつく。


Netflix『ウェンズデー』発表会(画像:Getty Images)
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Netflixはすでに中南米でこのシステムの試行をしており、消費者からの苦情とある程度の追加登録の両方が発生している。伝えられるところによると、Netflixが悩んでいるのは移動中の会員に関するもので、それが他の国を移動中の契約会員なのか、単に誰かが他の場所で同じアカウントでログインしようとしているのかを適切に区別できないことだ。さらに、離れて暮らす両親の家庭を行き来する子どもなど、特殊な状況も問題となっている。

このための料金体系はまだ発表されていない。Netflixの新しい広告つきプランは月額7ドル(日本国内では790円)だが、報道によれば、幹部は「追加アカウント」の料金をそれにかなり近いものにすべきと考えているという。最近、鈍くなっているあるいは下降している契約者数を増やして、個々人が完全に自分だけの契約を持つようにするのがNetflixの究極の目標で、それゆえこのシステムの導入を新たに急がせているのだ。

だがこれは、基本的に、大規模な裏目に出る可能性があるものだと感じられる。何年もかけて、独自の番組ライブラリを持つ多くの競合他社を吸収してきたNetflixはすでに高額だ。こうなるとNetflixは止めて、Amazon(アマゾン)、Hulu(フールー)、HBO、 Paramount(パラマウント)、Apple(アップル)、その他でいいやと考えても不思議はない。そして、アカウントの共有に課金している競合他社はない。

とはいえ、もしNetlfixがこれをやって上手くいったら? その場合、Netflixが業界の流れを変えるのを見ることになるだろう。そしてNetflixが収益を上げることを見たHuluやHBO Maxが、同様のポリシーを導入するところを見ることになる。まあ要するに、ストリーミング業界でこの動きが広がるのが嫌なら、金を払うなということだ。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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