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2023.01.03

自動運転車の現在(2)「人を移動させるロボット」

ロボタクシー車内(Getty Images)


乗客に特化した自動運転車の分野には、少なくとも1つの懸念が漂っている。米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)は、サンフランシスコにおけるCruise車両の交通挙動に起因する安全上の懸念から、Cruiseに対する調査を開始した。Cruiseは、自動運転車業界全体に嘲笑を集めるという、業界のためにならないことをした。これらの不具合の映像は見事なネット民の餌食だが、私はこれは一時的な現象で、Cruiseはすぐに解決できると考えている。

まだ、ロボタクシーの全領域を網羅するにはほど遠い。ロボタクシー終焉の記事で大忙しのジャーナリストたちは、中国におけるロボタクシーの大活躍を忘れているようだ。ドライバーレスサービスは、(少なくとも)AutoX(オートX)、Baidu(バイドゥ)、Pony(ポニー)から提供されている。

Momenta(モメンタ)とSAICは、2022年に中国全土に200台の車両を配備し、2024年にはドライバーレスに移行すると発表している。たとえば、AutoXはホンダやStellantis(ステランティス)と共同でロボタクシーを開発しているなど、自動車メーカーの後ろ盾を得た取り組みが数多く見られる。展開とスケールアップに関しては、Baiduが一歩リードしている。同社は2022年に、2大都市でセーフティードライバーなしの運用を行い、100万人以上の乗車を提供した。来年は10都市に進出すると発表している。そしてスケーリング・アップの秘密は、彼らが新しい都市で事業を開始するために必要な準備期間はわずか20日間だということだ。

中国におけるロボタクシーの規制環境は非常に好ましい状況だ。投資、テスト、商業的展開のレベルは、世界のどこよりも中国国内で大きくなる可能性がある。そしてロボタクシーが中国で利益を上げられるようになったとしたら、他の市場にも進出しようとする強者が生まれるに違いない。
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翻訳=酒匂寛

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