ビジネス

2023.01.03 14:00

自動運転車の現在(2)「人を移動させるロボット」


Apple(アップル)は重要な市場破壊者になる可能性がある。長い間自動運転車自動車メーカーになることを夢想していた彼らは、懐疑的な見方をするようになっている。Automotive News(オートモーティブ・ニュース)によれば、アップルは2026年に、高速道路でのL3自動運転に対応した従来型EVを投入する計画だという。彼らがこの取り組みにかけている費用は、年間10億ドル(約1328億円)規模だ。このL3製品で、既存のOEMメーカーと競合しつつ、ブランド力を活かして市場参入を成功させることを目指している。アップルは、市場に提供されるL3機能だけでなく、既存勢力が提供する先進的なレベル2機能(GMのSuper Cruise[スーパークルーズ]やフォードのBlue Cruise[ブルークルーズ])を見て学ぶことができる。

いつになったら、私たちが本当に欲しいもの、つまり近所のカーディーラーで買えるレベル4(L4)機能搭載車を、自動車メーカーが生産するようになるのだろうか? レベル4の製品は、ドライバーに対して何も要求しないので、最大に時間を活用できる。このときドライバーは手を放し、足を放し、目を離し、注意を払う必要もなくなるのだ。L4システムは、自動車購入者の多くが日常生活で自動運転体験(自動運転トラックと路上で共存したり、ロボタクシーに乗ったりという体験)に慣れ親しんだ後に、市場に投入されると思われる。これは、自動運転バスやシャトルバス、ロボタクシーが数多く登場した結果、個人所有が可能になるレベルまで技術コストが下がっていることも意味している。

ここでテスラに関する注意を。同社の「full self driving(完全自動運転)」製品は、自動運転でもなければ、L3ですらない。それは運転手がハンドルから手を離さず、道路からも目を離さないことが要求されるレベル2のシステムだ。便利なシステムだが、自動運転車には到底およぶものではない。当然、皆がもうそれを理解しているはずだと思いたい!

商用サービスとしての人の移動


商用車両群による人の移動は、自動運転バス、ロボシャトル、ロボタクシーで構成される。このゲームは、完全にレベル4の運用が中心になっている。バスやシャトルバスは固定ルートが多いが、ロボタクシーは一般的なタクシーと同じように広い範囲をカバーすることが多い。
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翻訳=酒匂寛

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