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2022.12.30 13:00

野生動物写真アワード2022、ほっこりしながら野生動物保護を考える

最優秀作品「あまり猫っぽくない反射神経」、タンザニア・セレンゲティ(JENNIFER HADLEY - THE COMEDY WILDLIFE PHOTOGRAPHY AWARDS 2022)

接戦を勝ち抜いた2022年、最もおもしろい野生動物写真の最優秀作品に輝いたのは、子ライオンが木の幹で足を踏み外したところを捕らえた上の画像、題して「Not so cat-like reflexes(あまり猫っぽくない反射神経)」だった。

この作品を撮影したフォトグラファーのジェニファー・ハドレーは、地上動物カテゴリーでも優勝した。

Wildlife Photography Awards competition(野生動物写真アワード・コンテスト)、主催者いわく「世界一おもしろい、世界1人気のある写真コンテスト」は、ほかにも5つのカテゴリーの勝者と10件のHighly Commended Entries(優秀作品)を公開した。

2022年の入選作品は、85か国5000件以上の応募作品の中から専門家による審査員たちが選出した。

ハドレーは、生後3カ月の子ライオンが、木から降りようとするところを見事に捕らえた。子ライオンとしては思ったようにいかなかったようだ。

「おそらく彼にとって初めての木登りだったのでしょう」とハドレーはいう。「そして彼はとにかくやってみようと決断したのです。幸い、猫族らしく、ぎりぎりのタイミングで体を返し、4本足で着地すると兄弟たちといっしょに走り去っていきました」

ハドレーには優勝賞品として、ケニア、マサイマラのサファリとAlex Walker’s Serianアレックス・ウォーカーのセリアン・キャンプ体験。そして、タンザニアのWonder Workshopによる特製手作りトロフィーが贈られる。

The Comedy Wildlife Photography Awards(コメディー野生動物写真アワード)は、2015年にボール・ジョインソンとトム・サラムのともにプロフェッショナル・フォトグラファーで熱烈な自然保護活動家の2人が創設した。コンテストは全世界にオンラインで公開され誰でも応募できる。

「あかるい安らぎと楽しみを提供することに加え、このコンテストは野生動物保護のきわめて重要なメッセージを魅力的で前向きな方法を通じて世間に広く知らせることを目的にしています」と主催者は説明している。

同コンテストは、大会の慈善パートナーでグローバル・サウス(南半球の途上国)で自国のために努力している自然保護指導者を支援している英国の非営利団体、Whitley Fund for Nature(WFN)の活動を支持している。

WFNは29年以上にわたり、80か国200人以上の自然保護活動家に2000万ポンド(約32億円)を援助してきた。


「Misleading African Viewpoints 2」Air Award勝者。南アフリカ、クルーガー国立公園(JEAN-JACQUES ALCALAY-MARCON - THE COMEDY WILDLIFE PHOTOGRAPHY AWARDS 2022)

カバは今にもサギを丸呑みしそうに見えるが、一方のサギはまったく無関心の様子。おそらく、実際にはカバがあくびしているだけであることを知っているのだろう。


「Talk To The Fin!」Affinity Photo AwardおよびPeople’s Choice Awardの勝者。フォークランド諸島(JENNIFER HADLEY - COMEDY WILDLIFE PHOTOGRAPHY AWARDS 2022)

砂浜でくつろぐ2羽のジェンツーペンギン。一方が手を伸ばして相手を冷たくあしらっているようだ。


「I CU boy!」Junior Award勝者。優勝、インド、ビーカーネル(ARSHDEEP SINGH - THE COMEDY WILDLIFE PHOTOGRAPHY AWARDS 2022)

この子フクロウはパイプの中から若いフォトグラファーを直視したあと、奥へ引き返す前にウィンクしたようだ。「私は彼が『君を見たよ少年』といいたかったように感じました」と撮影したSinghはいう。
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翻訳=高橋信夫

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