ラブロマンスありスリラーあり 2022年の隠れた名作映画5選

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「バルド、偽りの記録と一握りの真実」 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督


ネットフリックスで独占配信されている作品。「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(2014年)と「レヴェナント:蘇えりし者」(2015年)で、2年連続アカデミー賞監督賞を受賞したアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の最新作だ。メキシコ出身のイニャリトゥ監督が自身の思いを映像に託した壮大な叙情詩のような作品となっている。
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Netflix映画「バルド、偽りの記録と一握りの真実」独占配信中

ロサンゼルスを拠点に活動する著名なジャーナリストであり、ドキュメンタリー映画の製作者であるシルベリオ(ダニエル・ヒメネス・カチョ)は、国際的な賞の受賞が決まって、故郷であるメキシコへと旅立つ。その旅をきっかけに主人公の内部で起きる心の葛藤や過去への追憶が描かれていく。


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冒頭に空を飛ぶ人影が荒野をたどっていくという象徴的なシーンが登場するが、これはすでに主人公は地上にはいないというふうにも受け取れる。他にも死を想像させるシーンなどもあることから、主人公は死に至る途上の「幽体」の状態としても捉えられる。


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このように、次から次へと登場する鮮烈な映像が、さまざまな想像を喚起させる作品で、配信でじっくりとそれらの意味を辿りながら観るのもいいかもしれない。

「猟奇的な彼女」の監督が描くハートウォームコメディ


「ハッピーニューイヤー」 クァク・ジェヨン監督


タイトルからして、年末年始に観るのにはふさわしい劇場公開作品。韓国ソウルの高級ホテルを舞台に、さまざまな事情を抱える登場人物たちのクリスマスから新年に至るまでの人間模様が描かれていくハートウォームコメディだ。


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ホテル「エムロス」のCEOであるヨンジン(イ・ドンウク)は、自宅のボイラーが故障したため、スイートルームに滞在することになる。一方、ミュージカル女優を夢見るイヨン(ウォン・ジナ)は、新米のハウスキーパーとしてCEOの部屋の担当となる。作品では、この2人のロマンスをはじめ、年末のホテルに集う14人の運命のドラマが華麗に展開していく。

メガホンを取るのは「猟奇的な彼女」(2001年)や「僕の彼女はサイボーグ」(2008年)などで知られるラブストーリーの名手クァク・ジェヨン監督。入念に描かれるクオリティの高い群像劇には驚きのサプライズも用意されており、とにかく最後まで楽しめる作品となっている。
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文=稲垣伸寿

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