2021年会計年度の研究開発費は総額898億7200万ドルで、前年度と比べて34億ドル(4%)増加した。増加分のうち、連邦政府からの資金が30億ドルを占める。連邦政府の支援を受けた研究開発費の増額幅は、2011年以来最大となった。
HERD調査は、NSF傘下の米国科学工学統計センター(NCSES)が主催して実施したものだ。研究開発費に関するデータは、「学士以上の学位を授与し、前会計年度に支出した研究開発費が15万ドル以上」というカレッジと大学910校から収集された。それらの大学の大半は、2021年度会計年度が2020年7月1日から2021年6月1日までだった。
NSFによれば、報告された研究開発費に含まれているのは、研究成果をあげる目的で行われた活動に投じられた、外部組織からの支援や学内資金だ。
研究開発費の主要な資金源は以下のとおり:
・連邦政府:米保健福祉省(米国立衛生研究所の資金もここに含まれる)、米国防総省、米航空宇宙局(NASA)、米エネルギー省、米国立科学財団、米農務省など。2021年会計年度の研究開発費総額に占める連邦政府資金は54.8%だった。
・州政府ならびに地方政府:全体の5.3%
・公共機関:全体の25%
・民間企業:全体の6.5%
・非営利組織:全体の6.2%
・その他:3%
研究開発費は、組織が取り組む研究活動を推し測るひとつの判断基準であり、査読付きの論文や出版物の数、引用回数、研究成果の商品化、学術賞といった指標と併せて、大学全体の研究成果が与えるインパクトを定量化するものだ。
研究開発費が10億ドルを超えた大学は、2020年会計年度は21校だったが、2021年度は24校となった。ここ数年と同様、研究開発費で学術機関のトップに立ったのはジョンズ・ホプキンズ大学で、総額31億8000万ドルだった。