ビジネス

2022.12.30

台湾発・漢方ブランドDAYLILY が顧客を「Sister」と呼ぶ理由

DAYLILY共同創業者 小林 百絵(右)と王怡婷

漢方と聞いて、みなさんはどんなイメージを持つだろうか。

漢方薬、養生法、薬膳料理──どれも間違っていないが、本場・台湾ではより広く、美容や健康法、ライフスタイルなども含めて、漢方が生活に根付いている。そんな漢方をもっと身近に感じられ、30代女性を中心に支持されている新しいブランドがある。

台湾発・漢方のライフスタイルブランド「DAYLILY」だ。北海道出身の小林 百絵(以下、Moe)と、台湾で両親が漢方薬局を営む王怡婷(以下、Eri)が共同創業者として、2018年に台湾と日本で立ち上げ、オンライン販売だけでなく台湾の1号店のほか、東京、大阪、福岡などで計7店舗を展開する。

鮮やかなオレンジのブランドカラーがパッと目を引き、顧客やスタッフを「Sister」と呼ぶ。どのようにブランドとして認知を広げ、共感を生んでいるのだろうか。


女性が気持ちよく毎日を過ごすための「おいしい漢方」


女性には調子のいい日も、悪い日もある。

だからこそ、一人ひとりの女性が毎日を精一杯に輝けるように応援したいという想いからDAYLILYは生まれた。

ブランド立ち上げ当初は、創業者の二人と同世代の30代女性を主なターゲットとしていたが、今や世代を超えて多くの女性に愛されている。

DAYLILY
人気商品「EAT BEAU-TEA」 ナツメや龍眼、黒豆がごろごろと入っているお茶

一番人気の商品は“食べるお茶”「EAT BEAU-TEA」。漢方薬剤師の監修のもと、ナツメや龍眼、黒豆がブレンドされており、女性に不足しがちなものを補う効果があるという。

Moe:「漢方に対して『苦い』『美味しくない』といったイメージを持つ人は多いと思いますが、『EAT BEAU-TEA』シリーズはお茶を入れるだけで簡単に漢方を生活に取り入れられますし、日本人の味覚にもよく合います。出がらしはそのまま食べられて満足感があるので、朝食代わりにしたり、間食に取り入れたりしてくださる方が多いです」

飲料系では、台湾では伝統的なお茶である「杏仁茶」や、8種類の和漢植物をブレンドした「Uplift Ginger Syrup」なども好評だ。

食料品以外の商品も扱っている。布製のフラットシューズ「チャイナシューズ」は、Moeが台湾を訪れた際に、履き心地の“ヘルシーさ”に感動して取り扱いを決めた商品だ。台南の職人が手作りをしている。

さまざまなジャンルの商品を扱っている背景には、DAYLILYはあくまで「ライフスタイルブランド」であり、生活に取り入れられるものを幅広く扱っていきたいという二人の想いがある。
次ページ > 台湾1号店はクラウドファンディングで

文=一本麻衣 編集=督あかり 写真=小田駿一

ForbesBrandVoice

人気記事