批判されるハリウッドの2世タレント「ネポベイビー」は何が悪い?


愛すべきネポベイビーも多数


ネポベイビーのなかには、インポスター症候群に苦しんでいる人もいるかもしれない。だが、少なくとも彼らの一部は、自らの道は自分で切り開こうとしているようにみえる。

マドンナの娘、ローデス・レオンはザ・カット誌のインタビューで、「否定できない特権はある。それに気づかないなら、私は愚か」と述べている。「何かを与えられているというだけでなく、自分が何かにふさわしい人間だと思いたい」という。

当然ながら、非常に優れた才能があり、好感を持たれる人であることを自ら証明したネポベイビーは大勢いる(どこかの時点で、少々助けを借りていたとしても)。

例えば、俳優のニコラス・ケイジがそうだ。フランシス・フォード・コッポラ監督の甥だが、引き合いに出されるのを避けるため、別の姓で活動してきた。デヴィッド・ボウイの息子、ダンカン・ジョーンズ監督も同様だ。

ジェニファー・アニストン、アンジェリーナ・ジョリー、ベン・スティラー、ライザ・ミネリ、カート・ラッセル、キャリー・フィッシャーなども、多くの人に愛されるネポベイビーだ。

一方、ネポベイビーの“ラスボス”とも言えるのは、元サッカー選手のデヴィッド・ベッカムと、アイドルグループ「スパイス・ガールズ」の元メンバー、ヴィクトリアの長男、ブルックリンだ。

これまでサッカー選手、写真家、著作者、モデル、シェフ、バーテンダーなどを目指してきたブルックリンには、好きなだけ挑戦し続け、失敗し続けることができるだけの資金源がある。

大半の人は、その人が良い仕事をしているのであれば、ネポベイビーでも気にはしない。ネポベイビーが与えられた特権について不満を言ったり、すべての人と公平な競争の場にいるふりをしたりするのが、嫌なのだ。

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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