メンバーは、デザイナーの竹川諒と、エンジニアの中村慎吾、中矢知宏。1年に一度デジタル技術を活かした作品を制作しているほか、大津港のプロジェクションマッピングや、てんま天神梅まつり「盆梅と刀剣展」のプロデュースなど、大型演出もこなす。今後の活躍が期待される若手ユニットだ。
会社員として働く傍ら、クリエイティブユニットとして制作を行うことで、そこで得た知見が時折本業にも活きているという彼ら。“新時代の働き方”を実践する彼らの、クリエイティブの源泉をたどる。
きっかけは歯止めが効かなくなった結婚式の余興
──「xorium」結成のきっかけは。
竹川:我々は今入社10年目なのですが、5年目のときにxoriumを立ち上げました。同期は100人以上いましたが、この3人は特に気が合い、よく遊んでいたんです。
ユニットを組むきっかけは「結婚式」でした。同期の結婚が増える中で、余興や贈り物などを一緒に考える機会がありました。始めは友人のコメントを集めた小冊子をつくったりしていたのですが、関西のノリもあり、だんだんエスカレートして歯止めが効かなくなっていって(笑)
極めつけは、お酒が好きな友達に向けてつくった「ウェアラブル酒デバイス」。首にかけてもらって、周りから「酒」や「乾杯」と言うと音声認識でふたが開き、日本酒が口に送りこまれる仕組みです。そんなことを繰り返していくうちに、今の形になりました。
デザイナーの竹川諒
また、同時期に僕は、会社の中では固いデザインしかできないので幅を広げようと、関西を中心としたデザイナーの集まり「saido design project」のイベントに作品を出そうと考えていました。その時のアイデアが、デザイナーの私だけではつくれないものだったので、2人に声をかけたことで本格的にxroiumを結成することになりました。
そのとき制作したのが、お酒の記憶に触れながら味わうことのできる「味憶」です。
【PV】味憶 at 招徳酒造 秋の蔵開き