バンクマン・フリードの弁護士は今週、被告が法的な助言に反して米国への移送に自発的に同意したことを記者団に明らかにしていた。被告は同意する前に起訴状を閲覧させてほしいと要望したという。
バンクマン・フリードが最高経営責任者(CEO)を務めていたFTXは、競合相手のバイナンスによるFTXトークンの売却をきっかけに流動性危機に見舞われ、11月に破産申請に追い込まれた。その後バンクマン・フリードは8つの罪で起訴され、米当局の要請に基づいて12日にバハマで逮捕された。
13日に公表された起訴内容によると、被告はFTXの顧客をだまして、その預金を自身の取引会社アラメダ・リサーチの経費や債務の支払いに流用することに同意していたとされる。
すべての罪について有罪とされた場合、被告は最長で禁錮115年の刑を言い渡される可能性がある。
バハマの判事は先週、逃亡のおそれがあるとして保釈申請を拒否していた。
FTXはコロナ禍を追い風に急成長し、評価額は昨年末時点では320億ドル(現在のレートで約4兆2000億円)に達していた。これにともないバンクマン・フリードの保有資産額も260億ドル(約3兆4000億円)超に膨らんだが、FTXの破綻によりフォーブスのビリオネアランキングからも名前が消えることになった。
(forbes.com 原文)