ニューヨーク・タイムズ(NYT)は12月20日、グーグルがNFLのサンデーチケットを年間25億ドル(約3300億円)でディレクTVから購入するための交渉を進め、契約の締結に近づいていると報じた。
視聴者がケーブルテレビを離れ、ストリーミングに移行する中でもスポーツ中継はテレビ配信事業者の重要な収益源となっている。広告主は、スポーツ中継のように視聴者がスキップできないコンテンツに広告を出したがるからだ。
ユーチューブが米国内で展開中のYouTube TVは、月額64.99ドルを払えば米国の85以上のテレビチャンネルが視聴できるサービスで、加入者数は500万人以上と、Huluが提供する類似サービスのLive TVの410万人を上回っている。
The Athleticの報道によると、アップルがこの交渉から手を引いた理由の一つは、サンデーチケットの契約にグローバルの配信権が含まれていないことだったという。アップルはまた、単に試合を放送するという役割を担うのではなく、スポーツリーグとの包括的なパートナーシップを求めていたとも報じられた。
ディレクTV は4大ネットワークと契約しているため、現状のサンデーチケットの加入者は1つのプラットフォームで、すべてのNFLの試合にアクセスすることができる。YouTube TVもこれらのネットワークと契約しているため、彼らがサンデーチケットの配信権を獲得すれば、ディレクTVと同じエクスペリエンスを再現できる。しかし、アップルのApple TV+はそうではない。
ユーチューブは、NFLのサンデーチケットの買収によって、新たな加入者を招き入れ、プレミアム広告を増やして大手のブランドからの広告収入を増加させると考えれる。これは、検索広告の巨人であるグーグルにとって、長期的には実を結ぶ投資になるかもしれない。
(forbes.com 原文)