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2022.12.28

チームのためでなく自分のために リーダーが持つべき「5つの時間」

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ウィリアム・マクレイヴン海軍大将によるテキサス大学の卒業祝辞スピーチ(2014年)を聞いたことがあるだろうか。

「世界を変えるにはどのようにすればいいのか」をテーマにしたスピーチで、彼は10の教訓を語った。そのひとつが、“世界を変えたいのなら「ベッドメイクから始めよう」”だった。

私はそのスピーチを聞いてから、毎朝のベッドメイキングが日課になった。ぐちゃぐちゃのベッドの皺を伸ばしきれいにしながら心を整えている。あれほどめんどくさかったことが今ではとても重要な儀式になっている。

ウィリアム・マクレイヴン海軍大将
ウィリアム・マクレイヴン海軍大将(Getty Images)

リーダーはいいことばかりではない。ときには難しい問題に対応し、難しい意思決定をしなければならない。しかし、リーダーも人間である。常に完璧なわけはなく、リーダーこそ感情をゆすぶられるようなことに溢れた日常を送っている。

2022年を振り返ってみてほしい。苦渋の決断を迫られたこともあったかもしれないし、突然仲間が退職していくこともあったかもしれない。それでもリーダーは、前を向く必要がある。いいときも、悪いときも自分らしくいられるように。そのためにリーダーこそ持つべき時間がある。

リーダーに必要な5つの時間


1. 自分だけの時間


5分でも、1時間でも自分の時間を作る。日中でも、週末でもいいかもしれない。リーダーは人のために時間を使うことに慣れすぎている場合が多いが、自分のために時間を使うことを忘れてはならない。この時間を持っている人といない人ではパフォーマンスが大きく違ってくる。

散歩をする、ヨガをする、本を読む、何もしない、なんでもいい。とにかく自分のために時間を使おう。

2. 心をからっぽにする時間


リーダーは常に何かを考えている。数字に追われている。問題意識に苛まれている。テレビを見ていても、本を読んでいても、仕事の課題が頭から抜けないこともあるだろう。リーダーでなくてもそういうことはあるが、リーダーになれば悩む時間も増えるし、内容も重くなる。だからこそ、何も考えない時間を必ず作る。そうして頭と心を空っぽにする。

なかなか難しいが、何も考えられない状況を無理やり作るのがおすすめだ。激しいスポーツや普段と違う動きをする楽器など、仕事のことを考える余裕などなく一心不乱になれる何かがあるといいだろう。私の場合、プールで泳ぐ時間やジムで運動する時間をそういう時間にしている。
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文=西野雄介

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