旅行業界を混乱させるZ世代の習慣、未開拓の地を好み「質」を求める

Getty Images


同様に、Z世代は前の世代よりも旅行の質を重視している。顕著になりつつあるこの傾向について、会員制のプライベートジェットフライトを提供する米Set Jet(セットジェット)のCEOトム・スミスは「Z世代にとって移動は目的地と同じくらい重要なものだ。彼らは柔軟なスケジュールですべてのニーズが満たされる、最高の移動体験に価値を置いている。空港に向かい始めたらすぐに休暇に入り、大量輸送手段を使った移動のわずらわしさを避けたいと思っている」と話す。

ニーズを満たすため、Z世代は会員制アプリを利用した割引価格のプライベートジェット旅行を求めている。こうしたアプリは、時間のかかる不便なフライトを利用せずにすぐにバケーションを始められる手頃な選択肢を提供している。

このような行動はZ世代が最も重要視しているものを示唆している。つまり「体験」だ。企業がZ世代の注目を集めたいのであれば、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、特別なものにするよう取り組まなければならない。こうした個人を顧客として獲得するためには、シンプルなプロセスを提供することだ。デバイスやプラットフォームにまたがって彼らを記憶し、個人として扱うことを優先させる必要がある。

3.テクノロジーを活用する


他の多くの業界と同様、旅行業界でも近年、信じられないほど便利なテクノロジーベースのイノベーションがあった。旅行を簡単にするアプリがあれば、Z世代はそのアプリの最も頻繁なユーザーの大部分を占める可能性が高い。彼らは宿泊施設を予約し、フライトをチェックし、そしてテクノロジーの助けを借りて驚くような旅行商品を見つける。

このようなテクノロジーの優先は、他の業界にとってもヒントとなるはずだ。アプリを展開していなかったり、ウェブサイトが頼りなかったりすると、Z世代を失うことになる。彼らは常にデバイスを使用しているため、彼らがアクセスする場所に対応する必要がある。ソーシャルメディアでの存在感を高め、さまざまなプラットフォームでプロフィールを作成すべきだろう。また、すべてをモバイルに最適化することも重要だ。

世代が変わるごとに、旅行は新しい形態をとる。Z世代の習慣や好みが広まるにつれ、Z世代が旅行に与える影響も大きくなり、その影響は今後何年にもわたってビジネスを変える可能性が高い。今、注意を払えば先取りできるかもしれない。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事