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2022.12.24 17:00

スタバ、10時半の常連客 バイトの私が見た「一流の振る舞い」

Nitat Termmee/Getty Images

Nitat Termmee/Getty Images

東京のとある一等地に店舗を構えるスターバックス。筆者がここでアルバイトを始めて数カ月経つ。

平日にも関わらず、ハイブランドに身を包んだ客や、外国人観光客、ビジネスマンなどで賑わっている。会話を楽しんでいる人のほか、書店が併設さていることもあり、本や雑誌を読む人、ひたすら作業をこなす人……。過ごし方は様々だ。

その中で一際印象に残っているお客さんがいる。朝10時半の開店と同時に入店。40代くらいの男性で、カジュアルスーツ、高身長な背丈にロン毛のスタイル。カウンターに座り、大きめのコーヒーカップを片手に雑誌を読んでいる(ちなみに読んでいるのはいつも「Forbes」)。

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スターバックスに接客のマニュアルは存在しない。その都度、状況を鑑みて声かけや対応をする。もちろん、よく来店する客は把握をし、コミュニケーションは欠かさない。

彼の場合、その振る舞いには店員からのコミュニケーションを上回る気遣いがあった。

レシートの裏にメッセージ


接客において、お客さんと対面で会話する機会は、大きく分けて2回。オーダーを聞きお金を預かる時、ドリンクを手渡す時だ。

その男性の場合、その対面の機会に特別なコミュニケーションはない。他のお客さんと同じように、軽くコミュニケーションを交わし、ドリンクを受け取る。

ただ、彼が他のお客と異なっていたのは、退店する時である。退店時、男性は店員に向かって、目線を合わせ、「ありがとう、今日のドリップは〇〇な味でした」と、感謝と感想を言う。

また、「美味しい珈琲時間をありがとう! 素敵な1日になりますように」とレシートの裏に書き残す。

彼の一連のコミュニケーションには大人の余裕が感じられた。特に、レシートの裏にメッセージを残すことは、伝えた方が世の中が良くなる、お互いがとても良い気持ちで過ごすことに繋がる。感謝の伝え方、振る舞いや思いやりが「一流」であると感じた。

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文=佐藤小春 編集=石井節子

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