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2022.12.20 16:30

バイナンスUSが経営破綻のボイジャーを買収、約10億ドルで

Getty Images

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暗号通貨取引所バイナンスの米国部門の「バイナンスUS」は、7月に破産法の適用を申請した「ボイジャー・デジタル」を救済し、その資産を10億ドル(約1370億円)強で購入する。ボイジャーは当初、FTXの米国部門「FTX US」が買い取る予定だったが、11月にFTXが破産を申請したことで、その取引が宙に浮いていた。

ボイジャーは12月19日のプレスリリースで、バイナンスUSが同社の暗号通貨ポートフォリオを約10億ドルと評価し、追加で2000万ドルを支払うという「最高かつ最善の条件」を提示したと述べた。同社は1月5日に裁判所でこの取引の承認を受け、4月18日までに契約を確定させる予定という。

暗号通貨のレンディングを手掛けるボイジャーが7月上旬に破産を申請した後、FTX US が約14億ドルで同社の資産を購入すると申し出た。しかし、FTX自体が流動性の危機に直面し、11月に破産を申請した。

バイナンスのジャオ・チャンポンCEO(通称CZ)は、競合の取引所のクロスタワーらと並んで、11月末にボイジャーの入札に参加した。

暗号通貨市場は、昨年11月に過去最高の3兆ドルの時価総額を記録して以降に2兆ドル以上の価値を失っている。CoinMarketCapのデータによると、現在の時価総額は約8000億ドル(約1兆1000億円)とされている。

ボイジャーは、今年の市場の急落を受けて危機に直面した最初の企業の1社だった。6月27日にボイジャーは、6億7500万ドルの支払いを怠ったとして、シンガポールに拠点を置く暗号ヘッジファンドThree Arrows Capital(3AC)にデフォルト通知を発行した。

それから数日後の7月6日にボイジャーは連邦破産法11条の適用を申請した。「私はこの業界の未来を強く信じているが、市場の長引く低迷は、当社に決断を迫ることになった」とボイジャーのスティーブン・エールリッチCEOは声明で述べた。同社は、裁判所への提出書類で、債権者が10万人以上で保有する暗号通貨の価値が最大100億ドルと述べていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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