日本最先端のGIGAスクール教室に参加
熊本市は国内でも早くから教育現場にIT・ICTを導入して成果を挙げる自治体だ。公立小学校の教室には2018年秋以降1人に1台、常時インターネットにつながるセルラー通信対応iPadの導入が進められてきた。
12月13日の早朝、クック氏とジョズウィアック氏は熊本市立五福小学校を訪ね、3年生の国語の授業に参加した。この日、生徒たちの課題は童話の音読をiPadに録音して、さらにGarageBandアプリでBGMを付けた作品をグループごとに発表するという内容だった。クック氏は小学生と同じ目線のイスに腰かけて、子供たちと一緒に手を動かしながら共同作業を楽しんだ。
ティム・クック氏は熊本市立五福小学校の3年生のクラスに参加し、iPadを使った国語の朗読の時間を一緒に過ごした
授業を終えた後、クック氏はiPadを起用に使いこなす生徒たちの頼もしさについて語り、クリエイティブな授業をつくりあげた教師各位にエールを送った。「グループワークによる共同作業に参加してアイデアを出し合い、みんなの前で発表する場を通じて考えを言葉にする機会はとても大切だ。良き先生たちと最良のテクノロジーが出会い、子供たちの学びを最大化する授業にとても刺激を受けた」とクック氏は語った。
授業後、熊本市長の大西氏は記者の質問に答えて次のように語っている。「熊本は2016年に大きな地震被害に遭い、教育の歩みを一時的に止めてしまった。そのときの教訓から、先生と生徒たちが力を合わせてより良い学びの形を追求してきた。災害の直後からアップルの方々には多くの支援をいただいたことを感謝している。熊本市では生徒たちにタブレットを渡すだけでなく、子供たちの創造性を育む環境をつくることにこだわってきた。生徒たちが鉛筆や紙のようにiPadを使いこなす様子を見てもらえてよかった」と大西氏はいう。
日本発、App Storeの人気アプリを体験
クック氏とジョズウィアック氏は、13日にはiPhoneのイメージセンサーを提供するパートナーのソニーを訪問。今後も世界の気候変動との闘いをともに歩む約束を交わした。その日の夕方には東京都内に移動を済ませ、数々のイベントへの参加を精力的にこなした。
12月15日の朝にはApp Storeで活躍する日本のデベロッパが待つ場所に向かった。この日は2023年1月上旬から「App Store Foundations Program」が日本でも立ち上がり、今後もアップルが意欲あふれるスタートアップや企業のアプリデベロッパを支援することが報じられた。
App Storeでの飛躍を目指す開発者を支援する「App Store Foundations Program」が、2023年1月から日本でも開始される