ビジネス

2022.12.19

G7とダボス会議、2つのメジャー会議から2023年を読み解く

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ラーニングエッジ代表取締役 清水康一朗


「歴史的転換点」において、我々は何をなすべきか?


2つ目は、経済のトップ会議である「ダボス会議」です。コロナ禍で開催が休止していたダボス会議が、2022年5月、2年4カ月ぶりに開催されました。テーマは「歴史的転換点における、政策とビジネス戦略のゆくえ」。そう、「今」というこのタイミングは、ダボス会議のテーマとなるくらいの「歴史的転換点」なのです!

現地での情報によると、中国やロシアが外され、国家間の対立構造が強くなっている現状、集まった国家間での一体感が強調されていて、キーワードは「UNITY」。この言葉がさかんに叫ばれていたそうです。

それ以外にも、食糧問題やダイバーシティなど、たくさんのテーマが議論されていましたが、その中でも特に、これからの「持続可能な経営」に向けて、我々経営者やビジネスリーダーとして意識をもっておきたいのが「1. 世界的なインフレ」、「2. 労働力不足」、「3. 不確実性の高い社会」の3つの問題です。

1. 「世界的なインフレ」については、日本ではまだまだ強烈な変化はないと思われていますが、これから目に見えてその影響が現れてきます。例えば、外国人の泊まる都内のホテルの価格は、過激な上昇をみせています。今まで数千円で借りられたビジネスホテルが、2~3万円に値上がりしているケースもあります。また、先ほどお話した沖縄についていえば、1日10万円を超える高級レンタカーですら借りられないくらいの状況だったとお話しました。

では、これから経営者は、何をなすべきでしょうか。まずは1. 自社製品の単価を上げる決断を早々にしたいものです。私が値上げの話をすると、「価格を上げると売れない」という声がよく聞こえてくるのですが、それは杞憂です。大切なポイントは、付加価値を高める努力と共に単価を高める、ということです。

一般消費材で高くても売れ続けている高級ティッシュ「鼻セレブ」然り。お客さまが価値を感じて「買ってよかった」と思う価格妥当感をいかに実現するかが問われているのです。もちろん、そこには、感情的価値を伴うサービスも加えることも必要で、単純な値上げはNGです。

つまり、多少高くても、例えば、しっかりとした商品説明やサポートがあって、「安心」だから買う、と言って頂けるような感情的価値を創出しつつ、価格妥当感を伴う値上げをする工夫が必要なのです。

インフレへの対策として、経営者として考えていくべき2番目のポイントは、2. 財務的な対策です。2022年は円安が一気に進みましたが、不確実な時代だからこそ、現金でなく、金融資産や物的資産を増やすこと、借入も増やしておくことをお薦めします。いまさら言うまでもないことですが、インフレ時には、現金の価値は相対的に下がります。これまで300円だったコーヒーの価格が400円や500円になるわけですから、現金でもっていると、その価値が目減りしてしまいます。

一方で、借りていたお金(返さないといけないお金)も相対的に目減りするわけですから、借りられるときに借り切っておくのも資金繰りを安定させるうえでは非常に有効です。もちろん、借入のコスト(手数料や金利)以上に資金調達した資金を有効活用しROIを高めて、利益を生み出さないといけないことは言うまでもありません。単純な借入だけではなく、インフレにつよい資産、例えば不動産などに投資をすることも有効です。
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文=中村麻美

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