外国人が暮らしやすい都市 バレンシアが1位、東京はワースト9位

1位になったスペインのバレンシア(Getty Images)

世界50都市を外国人の暮らしやすさで順位付けしたランキングが、世界最大のエキスパット(海外駐在員)向け交流サイト「インターネーションズ(InterNations)」により発表された。

今年の「エキスパット都市ランキング」では、スペインのバレンシアが1位になった。トゥリア川が地中海に注ぐ海岸沿いに位置する同市は、美しいビーチと豊かな食文化で知られる。2位はアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ、3位はメキシコの首都メキシコ市だった。

バレンシアは総合点のみならず、生活満足度でも1位だった。同市に住む外国人は、公共交通機関の料金の安さや、スポーツを楽しむ機会の充実、治安の良さを良い点として挙げている。また現地の生活への順応のしやすさや、くつろげる環境、社交生活といった面でも高評価を得た。

さらにバレンシアは、50都市の中で生活費が最も安く、家計部門で3位に入った。一方、海外勤務環境の部門では41位と下位に入り、中でもキャリアアップの可能性は最下位だった。

上位20位内には米国から2都市がランク入りしたが、その名前を聞くと驚くかもしれない。その2都市とは、マイアミとニューヨーク。それぞれ12位と16位に入った。両市で暮らす外国人は、全般的に仕事環境には満足しているものの、医療制度に不満を持っていた。

逆に、外国人が最も暮らしにくい都市となる50位に入ったのは、南アフリカのヨハネスブルグだった。49位以上は下位から順にフランクフルト(ドイツ)、パリ(フランス)、イスタンブール(トルコ)、香港(中国)、ハンブルク(ドイツ)、ミラノ(イタリア)、バンクーバー(カナダ)、東京、ローマ(イタリア)だった。

ワースト3都市であるヨハネスブルグ、フランクフルト、パリに暮らす外国人は、経済的な苦労を訴えている。ヨハネスブルグでは特に、生活水準と仕事環境で低い評価を受けた。フランクフルトとパリは、順応のしやすさで低評価だった。

外国人が暮らしやすい20都市


1位 バレンシア(スペイン)
2位 ドバイ(UAE)
3位 メキシコ市(メキシコ)
4位 リスボン(ポルトガル)
5位 マドリード(スペイン)
6位 バンコク(タイ)
7位 バーゼル(スイス)
8位 メルボルン(オーストラリア)
9位 アブダビ(UAE)
10位 シンガポール
11位 タリン(エストニア)
12位 マイアミ(米国)
13位 シドニー(オーストラリア)
14位 バルセロナ(スペイン)
15位 ナイロビ(ケニア)
16位 ニューヨーク(米国)
17位 コペンハーゲン(デンマーク)
18位 ローザンヌ(スイス)
19位 トロント(カナダ)
20位 チューリヒ(スイス)

外国人が暮らしにくい10都市


1位 ヨハネスブルグ(南アフリカ)
2位 フランクフルト(ドイツ)
3位 パリ(フランス)
4位 イスタンブール(トルコ)
5位 香港(中国)
6位 ハンブルク(ドイツ)
7位 ミラノ(イタリア)
8位 バンクーバー(カナダ)
9位 東京
10位 ローマ(イタリア)

forbes.com 原文

編集=遠藤宗生

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