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2022.12.18 08:30

FTX破綻は仮想通貨の「終わりの始まり」なのか

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量子コンピューター攻撃への備え


仮想通貨は、残り続けるか消えゆくかには関係なく、2つの不朽の遺産を残すことになるだろう。ひとつは、ブロックチェーンや分散型台帳技術(DLT)を新たなデジタル取引システムとして確立したことだ。これはFTXのスキャンダルなどで揺らぐものではない。
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もうひとつは、金融部門が、今後予想される量子コンピューターを使ったサイバー攻撃に脆弱であることを予見させたことだ。ハドソン研究所の研究によると、量子コンピューターによる攻撃はたんなるシステムクラッシュ以上の被害をもたらし得る。それは仮想通貨の持ち高や価値を長期的かつ壊滅的に損ない、金融システム全体に影響が及ぶおそれがある。

ハドソン研究所の試算では、量子コンピューターを用いた大規模なハッキングとそれにともなうビットコインの価値下落だけで、損失額は最大3兆ドル(約409兆円)に達する。

そこで規制当局の出番になる。ホワイトハウスの行政管理予算局(OMB)は先月、すべての連邦政府機関に対して、量子コンピューターによるサイバー攻撃からの保護に関するタイムラインの策定を求めた。仮想通貨業界や金融業界も量子コンピューター攻撃の脅威から身を守る方法について真剣に考え、同様のタイムラインを定める必要がある。
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バンクマン・フリードがどのような運命になろうと、また証券取引委員会(SEC)をはじめとする規制当局の失策や政治家との癒着関係などが明らかになろうと、仮想通貨業界は今回の嵐を切り抜けられそうに見える。だが、将来量子コンピューター攻撃を許してしまったときには、おそらくそうはいかないだろう。

forbes.com 原文

編集=江戸伸禎

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