米紙USAトゥデイとサフォーク大学が共同で実施した最新の調査によると、トランプの支持率は、10月の75%から64%に急落している。
また、同党支持の有権者の多くは、トランプよりもフロリダ州のロン・デサンティス知事を支持しており、その支持率の差は、2桁台に広がっている。回答者の56%が、2024年の大統領選で共和党の候補にふさわしいのはデサンティス知事だとしており、トランプだと答えた人の33%を大きく上回った。
デサンティス知事は出馬すべきかとの質問に、そうすべきと答えた人は65%だった一方、トランプ元大統領の3度目の出馬を支持する人は、31%にとどまった(10月の調査では、56%だった)。
出馬表明後に強まる逆風
トランプが11月15日に3度目の大統領選出馬を表明して以降、かつては盟友と呼ばれた共和党議員や関係者の一部は、トランプと距離を置き始めている。
ポール・ライアン前下院議長、クリス・クリスティ前ニュージャージー州知事、ミット・ロムニー上院議員(ユタ州選出)などは、共和党が中間選挙で期待されたほどの結果を出せなかったことについて、トランプが支持した候補たちの敗北に一因があると指摘している。
また、トランプがフロリダ州にある自身の邸宅マール・ア・ラーゴに白人至上主義者のニック・フエンテスとラッパーのカニエ・ウェスト(「イェ」に改名)を招き、夕食をともにしたことも、党内で反感を買っている。
トランプが2020年の大統領選挙での敗北に関連して、選挙の手続きを定めた憲法の条項の一部を廃止すべきだと主張したことも、党内からのさらなる批判を招いた。
そのほかトランプは、訴訟を巡る問題も複数、抱えている。一族が経営するトランプ・オーガニゼーションは12月初め、脱税で有罪判決を受けた。マンハッタン地区検事局はトランプが不倫相手だったとされるポルノ女優のストーミー・ダニエルズに支払った口止め料に関連して、捜査を開始すると伝えられる。
トランプの機密文書の取り扱いと、2020年の大統領選の結果を覆そうとしたことについては、すでに司法省が捜査を行っている。いずれの件についても、トランプが次期大統領選への立候補を表明した後に、捜査を担当する特別検察官が指名されている。
昨年1月6日に起きた連邦議会襲撃事件について調査を行ってきた下院特別委員会は、これまでの調査結果をまとめた最終報告書を年内に公表する予定。同委員会はこの事件について、司法省に捜査を勧告する可能性がある。
(forbes.com 原文)