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2022.12.19 12:30

古着やカバンからオーダーメイド帽子をつくる 大阪から世界へ羽ばたく「ブッチャー」

「BUTCHER」のデザイナー、月田翔子

「BUTCHER」のデザイナー、月田翔子

大阪・難波のアトリエで1人、「帽子」の製作に情熱を注ぐデザイナーがいる。 古着や余り布をアップサイクルした帽子が人気のブランド「BUTCHER(ブッチャー)」の月田翔子だ。
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月田が2016年にスタートしたブッチャーは、ポップアップストアなどでの受注生産を中心に販売。アーバンリサーチなどブランドとのコラボでたびたび話題になっている。

クタクタになったキャップのリメイクから


元々ファッションの専門学校で洋服の製作を学んでいた月田。卒業後はアパレル企業に就職し、洋服の企画や販売を行う傍ら、母校で講師も務めてきた。

帽子をつくるようになったのは、ひょんなことがきっかけだった。
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「夫が気に入っていたキャップがクタクタになったので、解体してパターンをつくって組み立て直してみたら、意外とよくできたんです」

それまでは3人ほどのグループでアトリエを設けて制作活動をしていたが、これを機に帽子製作にのめり込んだ。1年ほどかけて資材集めなどをしたのち、オリジナルのジェットキャップを制作。専門学校時代からのこだわりで、モデルを使った作品撮りもした。



すると、これを見た周りの友人たちの反応が思った以上に良く、ブランド化することに。愛犬の名前から「ブッチャー」と名付けた。

「ファッション業界で働いているお洒落な友人たちがお金を払って買ってくれて。それが嬉しくて、自信になりました。もっとちゃんとやった方がいいよと言ってくれる人たちもいて、かつ私自身メンズキャップが大好きだったということもあり、ブランドとして立ち上げることにしたんです」

お客さんが持ち込んだ「古着」を帽子に


ブッチャーの帽子はデザインパターン縫製まで一貫して月田1人の手で生産している。帽子の製作は初めてだったが、洋服づくりで積み重ねてきた技術と経験などから独学で生み出した。

こだわりのひとつは「アップサイクル」。着なくなった服やカバン、服の制作で出る端切れ、メーカーが抱える不要在庫の服などを活用して帽子をつくることだ。

「帽子は使う生地が少ないので、服の端切れやカバンなど、縫うことができる素材であればたいてい帽子に仕立てることができます。特に、洋服の製作途中で出る余り布は、形がイビツなので廃棄されることが多いのですが、帽子になら活用できるんです」
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文=久野照美 取材・編集=田中友梨 撮影=樋口尚徳

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