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2023.01.03 12:00

米フォーブスが選ぶ「30歳未満」、VC業界に革命を起こす若手

Getty Images

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フォーブスは11月29日、北米の若手起業家やイノベーターを表彰する毎年恒例の「30アンダー30」リストの2023年版を発表した。ここではベンチャーキャピタル(VC)部門の注目メンバーを紹介する。

24歳のデービッド・ブリレムバーグ・ジュニア(David Brillembourg Jr.)にとって、投資は楽しいことばかりだという。

Dune Venturesの創業者であるブリレムバーグは、ゲーム会社がVCから資金を調達する手助けをするため、数年前にニューヨーク大学を中退した。彼は、2020年にDune Venturesを設立し、1億ドルを調達した。同社は、ゲームクリッピングサービスの「Medal.tv」や、仮想現実ゲームを開発する「Ramen VR」などに合計5000万ドル(約68億円)を投資している。

「私は、幼少期からゲームをしており、ゲームのことをよく理解している。今でも一日中ゲームをしている」と、ブリレムバーグは話す。2023年版の「30アンダー30」の VC部門に最年少で選出されたブリレムバーグは、ゲーム業界の若くて型破りな創業者たちとつながる上で、自身の年齢は有利に働くと考えている。

彼自身もVC業界に新風を起こしている1人だからだ。彼は、創業者たちと協力し合いながら様々な形でリーダーシップを発揮し、大麻から生殖医療分野に至るまで、今後重要性が増す分野で新世代の起業家を支援している。

本年度の30アンダー30のVC部門の顔ぶれを見ると、有色人種が過去最高の20人、うち13人が女性と、ゆっくりとではあるがデモグラフィクスにも変化が反映されている。

人種マイノリティに特化したVC


こうした変化は、彼らが支援する企業にも表れている。エリック・リム(Erik Lim、29歳)にとって、投資先を決める上で、創業者は事業内容と同等に重要だ。彼は今年初め、AAPI(アジア・太平洋諸島系米国人)の創業者に特化したVCの「Potluck Ventures」を設立した。

リムは、これまでに数百万ドルを調達し、AAPIが経営するスタートアップ5社に出資している。さらに、コミュニティのメンバーが彼と一緒に投資して利益が得られるよう、500人以上によるシンジケート投資も行っている。

「Limited Ventures」の創業者であるカイ・カニンガム(Kai Cunningham、28歳)も、スタートアップ投資をよりインクルーシブなものにすることを目指している。

アフリカ系米国人であるカイは、Limited Venturesを通じて、プロスポーツ選手や芸能人の投資を支援している。現在、80人以上の著名なアスリートが同社を通じて投資を行っており、スタートアップへの投資額は2000万ドルを超える。彼らは、この過程で金融リテラシーを高め、投資家として成功を収めている。

「Spice Capital」の創業者であるマヤ・バッカイ(Maya Bakhai、28歳)は、誰でも投資家になれると信じている。ケビン・デュラントが設立した35 Venturesで勤務経験のあるバッカイは、自身を「ロビンフッド世代の産物」だと言う。

彼女は、1000万ドルを集めてアーリーステージファンドを設立し、自らスタートアップ投資を始めた。資金の半分以上は、女性のリミテッドパートナーから出資してもらったという。彼女は、暗号通貨やフィンテック、コミュニティなど、次世代インターネットユーザーのために問題を解決する創業者を支援している。
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著者=Maria Gracia Santillana Linares, Elisabeth Brier 編集=上田裕資

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