ウーバーも参入の「ロボタクシー」は本当に普及するのか?

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ウーバーは12月7日、同社初の自動運転車による配車サービスを、まずラスベガスで開始すると発表した。サンフランシスコを拠点とする同社は、現代自動車グループとアプティブ(Aptiv PLC)の合弁会社であるMotionalと協力し、自社のアプリから呼び出すことができるロボットタクシーを、2023年に広く一般に提供することを目標に掲げている。

今回のラスベガスでの展開に先立ち、MotionalはリフトとViaの両社とも同様のテストを行っていた。

アルファベットの自動運転部門のウェイモも、フェニックスに続き、サンフランシスコでも数週間以内に当局の許可を得て、独自のフリートを展開する予定で、次の主要都市としてはロサンゼルスを視野に入れている。

ウェイモとウーバーの両社は、万が一に備え、人間のセーフティドライバーを同乗させている。

ウーバーがラスベガスでの試みを発表したのと同じ日に、テスラのイーロン・マスクは4月からテスラの社内で進めてきた、独自のロボタクシーのラインを発表した。

大手自動車メーカーも、この分野の競争に取り残されないように準備を進めており、GMの自動運転テクノロジーの子会社のクルーズは、ハンドルを備えていない独自のシャトルをテスト運行するための許可をカリフォルニア州に申請したと11月30日のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は報じていた。

ハイテク企業や自動車メーカーが、運転手のいないロボタクシーや自動運転車の実用化をゆっくりと進める中、数十億ドルもの資金を調達したにもかかわらず、その取り組みを縮小する企業もあり、投資家の忍耐力は弱まっているとWSJは伝えていた。

サンフランシスコの路上では、クルーズを含む企業の自動運転車の事故が多数報告されており、テスラやウェイモの車両も過去に事故を起こしており、自動運転テクノロジーに対する社会の信頼は大きく損なわれている。

アップルも独自のドライバーレスカーに取り組んでいると報じられたが、ブルームバーグの報道によると、その計画は2026年まで延期されたという。

他にも多くのこの分野の企業が、自動運転プロジェクトを保留にしている。2018年には、ウーバーの自動運転車がアリゾナ州で女性を死亡させ、これがドライバーレスカーによる最初の死亡事故とされている。さらに、10月にはフォードとVWから数十億ドルを調達したアルゴAIが事業を閉鎖し、業界に大きな衝撃を与えていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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