進化するノーコード、組立可能部品アーキテクチャを提供するCreatio

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同社は技術文書の中で「Creatioは、新しいアーキテクチャの一部として、デスクトップ版とモバイル版のユーザーインターフェース(UI)ならびにユーザーエクスペリエンス(UX)を刷新します」と述べている。「これにより、ユーザーに魅力的な体験と高度なパーソナライゼーションを提供します。アップデートされたFreedom UI Designer(フリーダムUIデザイナー)には、定義済みのビュー、ウィジェット、テンプレートの包括的なライブラリが含まれており、美しいアプリケーションをすばやく大規模に構築することができます」

Creatioのプロダクトエバンジェリストであるアレックス・ペルネンコは、同社の技術はアプリケーションの機能レベルにおいて、非常に細かいレベルでの組立可能性を提供しているという。開発者がアプリケーションの最も小さな単位(フィールドのセットやボタンなど)をコンポーネントとして使用できるようになったことで、従来の開発が文字どおり「組み立て」作業になったのだ。このようなコンポーネントをブロックとして組み合わせて、ノーコードでアプリや本格的なプロダクトを作ることができる。

ノーコードクリエイターの誕生


ペトルネンコは次のように語る。「さらに、このようなアプローチをとることで、技術者ではない多くの人々を開発プロセスに参加してもらえる機会が生まれます。私たちはいま、新しいペルソナとして深い技術的なスキルは持っていないけれど、ビジネスプロセスを理解している自然な問題解決者の『ノーコードクリエイター』の台頭を目にしているのです。このようなノーコードクリエイターがいま、企業のITやそのリソースの有無にあまり依存することなく、コンポーネントやブロックを利用することができるようになったのです。つまり、プロセス全体を民主化することで、ソフトウェア開発におけるレゴベースのアプローチの境界を押し広げているのです」

AIによるワークフローの自動化


また、Creatioのプロセス管理デザイナーツールは、今回、AIによる開発支援機能を追加している。

このAIを使ったの新機能は「ノーコードクリエイター」に対して、ビジネス成果へのインパクトを最大化するためのワークフローの設計と自動化の方法に関する、ガイダンスと推奨を提供する。このエンジンは、過去のデータおよび組み込まれたベストプラクティスを使用して、インテリジェントな推奨事項を提供する。またAIによるワークフローの自動化機能は、ワークフロー設計のスピードを上げながら、エンドユーザーの生産性や効率性を高めることに重点を置いている。

昔ながらのコーディング純粋主義者の中には、組織内のさまざまな人が使えるようなソフトウェアを作ることができる人物(典型的にはビジネスパーソンや対象作業領域の専門家、そしてソフトウェア工学やデータサイエンスなどの正式な教育を受けていない人で、ほとんどの場合はビジネスアクションに対して財務的な最終責任を負っている人)を「ノーコードクリエーター」という言葉で表現することに、たじろいだり、顔をしかめたり、難癖をつける者もいるだろう。だがこうした非プログラマーの存在はもはや現実であり、頑固者たちが受け入れていかなければならない存在なのだ。
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翻訳=酒匂寛

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