ビジネス

2022.12.14 08:50

イケア運営会社、ビーガンメニュー主体の飲食店コンセプトを発表

Ingka Centres提供


クリアンはこう話す。「サルハールは、20年ほど前に北欧を代表するシェフたちが始めた『新しい北欧料理のマニフェスト』運動に触発されたものだ。しかし、高級料理を提供するのではなく、誰もが足を運べる場所にしたい。このコンセプトを、世界で展開が進みつつある当社の都市型店舗に加えていけるのではないかと期待している。この形態は柔軟なもので、800平方フィート(約74平方メートル)から2500平方フィート(約230平方メートル)の広さで運営が可能だ」
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これが重要なポイントだ。こうしたコンセプトは、少なくともいまのところは、イケアの代名詞ともなった郊外型の大型店舗向けではない。むしろ、都市の中心部で続々とオープンされている店舗やモールでの展開が目標だ。たとえば、2022年3月にウエストロンドンのハマースミス地区にオープンした「リバット・センター(Livat centre)」は、そうした都心向け形態の第一弾だった。

イケアを主体としたショッピングモールや、独立型イケアの開店にあわせて、この新しい飲食店コンセプトも本格展開されていく予定だ。

現在の建設計画を踏まえると、米カリフォルニア州のサンフランシスコで進められているプロジェクト「6X6 building」が、サルハール第1弾の場となる可能性が高そうだ。同社は、かつてショッピングモールが入っていた同市ダウンタウンのこの建物を取得して改装しており、新たな複合型施設として生まれ変わる日も近い。
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サルハールの目玉は、ベーカリー、ビール、バーガー、アイスクリームという(誰もが喜びそうな)4つの北欧ストリートフードだ。それらは、立地や地元の味覚に合わせてアレンジされる。他に、一般向けの料理学校も開設されるほか、営業終了後には毎日、余った食品が、生活に困窮している人々へと届けられる予定だ。

「北欧スタイルの料理と文化を少しずつ、世界中に届けたいと考えている」とクリアンは話す。「このコンセプトは、新たな客にとって魅力的なものになるだろう。それと同時に、ちょっと違うことに挑戦してみたい、活気にあふれた新しいものを人々に届けたいという、当社の願いが反映されたものでもある」

forbes.com 原文

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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