「オーガニックでおしゃれなものはあるけれど、育毛剤はオーガニックでは限界があると言われている領域。私の年齢もあって、気休めの商品にしたくなかった」
AKN/Rは、自然とサイエンステクノロジーを融合。有効成分の効能を促進する独自成分・バラ酵母エキスを配合、成分が届きやすいように皮膚を整える“ソリューション処方”を取り入れるなどし、「化粧品」ではなく、「薬用(医薬部外品)」の承認を得た。
頭皮に直接スプレーするが、すっと浸透してベタつかないテクスチャー。さらに、「どんなにいいものを使っても、ストレスが邪魔をしたりする。香りの力を借りて、マインドに働きかけられたら」と、ジャスミンやプチグレンなどをブレンドし、深く呼吸をしたくなるような香りに仕上げた。
毛髪というのは、死んだ細胞だ。シャンプーで清潔を保ち、トリートメントで保護はできるが、未来の髪を“育む”という役割は育毛剤にしかできない。スキンケアでいう美容液のような存在であると思えば、薄毛対策のようなナイーブなものでなく、若いうちからの前向きな投資にも見えてくる。
おしゃべり、断捨離、好きなこと
こだわりのビジュアルにまず掲げたのは、「もう一度、自分を好きになる」という言葉だった。
「年齢関係なく、自分のことを好きじゃなくなるときも、悪くないかなと思えるときもある。私はハワイで自分を後回しにする時期もあった。子育てが落ち着いたからか、この1、2年でもっときれいになりたい、またおしゃれしたいという気持ちになって、それが自分で嬉しかった」
自分を好きになれないとき、嫌なことがあるときもある。そういうときは、「とにかく喋って、誰かに聞いてもらう」のだと言う。「美味しいものを食べながら喋る。それが一番いい!」。それでもイライラするとき、納得いかないときは、その感情をそのまま受け入れる。
「ただ、引きずらないですね。同じことをずっと悩んでいるのは好きじゃないので、考えても考えても解決できないときは、『なんか違った』『ご縁がなかった』と思う。それでまた旅に出て、心地のいいところを見つける。それが人生です」
スパッと諦める、あるいは方向転換する。決断力に溢れているが、もとから潔いわけではないらしい。小さなことから、部分的にでも「断捨離」を続けるうちに癖がつき、それが快感になっているという。
「滞っているのが嫌なので、部屋の窓もすぐ全開にして空気の入れ替えをしちゃう。もったいないと思って残していると、入ってくるのはその余りの分だけ。もったいない部分を捨てたら、全部入ってくる。やめられないってグチグチ言ってる時って、絶対パフォーマンスが下がるんですよ。やめて、後悔するならしたらいい。その方が、その後に見つけたものには感謝ができて、そこにかけられるエネルギーは大きくなるから」