Z世代は熱心な読書家、スマホでさまざまなジャンルを読み漁る

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Z世代(1998〜2015年生まれ)は、米国の歴史上、最も多様な人口構成を持つ世代であり、そのことは彼らの読書習慣に反映されていることが、モバイル読書プラットフォームWattpad(ワットパッド)が発表した新しい調査により明らかになった。18歳から24歳の読者の大多数は本や映画、その他のエンターテインメントを選ぶ際に、リプリゼンテーションや多様性を優先し、従来の情報源がそれを提供しない場合は、オンラインのユーザーによるコンテンツを通じて新しい声を探すことを厭わない。

モバイル機器にどっぷり依存しているように見えるZ世代は読書をしているのか?

「もちろん、彼らは携帯電話で読んでいます」と、Wattpadのチーフ・コンテンツ・オフィサーであるスー・ジョンソンは述べている。ジョンソンによると、Z世代は、世界中の9000万人のWattpadの利用者の80%を占め、彼らは合計で毎月230億分をサイト上のオリジナルストーリーを読むことに費やしている。

「携帯電話は、彼らの延長線上にあるものです。彼らは、従来の紙の本を手に取って読む必要はないのです」

現在、18歳以上のZ世代は米国人口の約11%に過ぎないが、彼らはミレニアル世代(1981~1997年生まれ)に代わって、最も望ましい消費者の集団になろうとしている大きな氷山の一角だ。2022年の選挙で初めてその力を発揮し、彼らの趣味・嗜好が文化の中心になろうとしている。

新型コロナが若い読者の習慣を劇的に変えた


ジョンソンは、新型コロナウイルスの大流行が若い読者の習慣を劇的に変化させたと述べた。調査対象となったZ世代では、35%が2年前よりも現在の方が読書量が多いと答え、33%は以前とほぼ同じ量の読書量であると答えている。その結果、Z世代の55%が毎週、40%が毎日読書をするようになった。古い紙の香りをいまだに味わう上の世代の51%に対し、Z世代の67%がスマホで読書している。

さらに、彼らの読書の好みはミレニアル世代、X世代、ブーマー世代に比べて幅広い。調査によると、Z世代の読者は、ファンタジーやSF(42%対30%)、ホラー(38%対20%)、スーパーヒーローやアクション(34%対18%)など、あらゆるジャンルをより多く受け入れていることがわかる。また、ロマンスも他の世代に比べ多く、43%対30%となっている。当然のことながら、Z世代はヤングアダルトも好きで、他の世代が15%であるのに対し、50%がこのカテゴリーを楽しんでいる。

多くの若い読者は、こうした時代遅れのジャンル分けに満足していない。Wattpadをはじめとするストーリーテリングのプラットフォームでは、さまざまなマッシュアップや革新的なジャンルミックスのカテゴリーがしばしば登場し、新しい世代のストーリーテラーの創造性を見せている。Wattpadは、ソンディ・ワーナーのスーパーナチュラル・ポリアモラス・ロマンス『リード・ミー・アストレー』(26.6万リード)、ナンディ・テイラーのアフロカリビアン風ファンタジー・ロマンス『ギブン』(130万リード)、クラウディア・タンのキックボクシング・ロマンス『パーフェクト・アディクション』(8560万リード)を、この新しいトレンドで最も人気があるものとして挙げている。
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翻訳=上西 雄太

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