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2022.12.26

「お悩みピッチ」やってみた TAKIBI & Co.編—「参加者はみんな味方。相談して、次への具体的なステップが見えた」

経営者同士で日々の課題を共に考える場として、Forbes JAPANとアメリカン・エキスプレスがタッグを組み、2020年より開催してきた「お悩みピッチ」。これまで、たくさんのお悩みを持つ経営者(=「お悩み人」)が自身の悩みや困り事を発表し、規模や業界が異なるさまざまな経営者が「お助け隊」となって、自らの経験をもとにアドバイスを送ってきました。

そして、2022年はその本質をまとめた「虎の巻」をローンチし、より多くの経営者に「お悩みピッチ」を活用してもらうべく、発信をしています。


今回、この「お悩みピッチ」をやってみたいと名乗りを上げてくれたのは、「想いに火をつけろ!」の合い言葉でベンチャー&アトツギの共創基地「TAKIBI & Co.」を運営している、岐阜県羽島市、三星グループの代表取締役社長、岩田真吾さん。

「TAKIBI & Co.」では定期的に、起業家や事業に悩みを持つ経営者同志の意見交換や投資家との共有会を開催しています。

今回は岩田さんが所属するもうひとつの団体「NAC(名古屋エンジェル投資家コミュニティ)」とのコラボ企画として「TAKIBI & Co.」を開催、その中での「お悩みピッチ」開催が実現しました。

岩田さんは前回紹介した「お悩みピッチ こゆサミット編」に参加し、「こんなに温かい会があるのか!」と感銘を受け、急遽11月25日の「TAKIBI & Co. 06」でもお悩みピッチの開催を決められたそうです。


三星毛糸本社2階が「TAKIBI & Co. 06」の会場に


岐阜、名古屋、東京から5人のお悩み人が登場


TAKIBI & Co.で開催されたお悩みピッチには、経営者だけでなく、「NAC」やこれまでの「TAKIBI & Co.」でのつながりにより投資家や岐阜県の職員など多様な参加者が集まり、番外編のラウンドテーブルが行われたほど盛り上がりました。今回はその様子をリポートします。

まず、お悩み人のピッチが行われ、その後チームディスカッションとなりました。お悩み人として登場したのは、地元である岐阜県、名古屋、東京から参加した、5人のビジネスオーナーたち。在庫戦略モデルでモノづくりの価値向上を狙うFACTORY Xの神谷喜穂さん、アップサイクルプラントによるカーボンクレジットの普及をビジネスにしていこうと起業したJOYCLEの小柳裕太郎さん、企業へのハラスメント研修プログラム提供をマイクロラーニングで展開しようと考えるOysterの谷口香津郎さん、廃棄物処理に悩む企業と処理現場をマッチングさせることでサステナブルな社会を目指すTkisetsuの藤塚匠さん、現場監督教育コンテンツの提供で建設現場の働き方改革推進を狙うBuild Noteの武藤千尋さんです。


自身が考案したビジネスモデルで生産性を平準化し、工場で働く人たちの環境を改善していきたいと話す神谷さん

トップバッターは町工場のある地域で育ち、自分が起業することでその環境や働く人たちの価値向上を目指す神谷さん。

 製造工程での販売計画から考えられる製品在庫を戦略的に持つことで、生産性と収益性を上げることをミッションとする神谷さんは、さまざまな工場を見る中で、創ることだけでなく材料調達から販路、労働力まで一貫して考えることが大事ではないかだと高校生の頃に考えるようになり、在庫管理を自分で勉強・研究してきました。

モノづくりの現場では、発注元の意向で生産性にバラツキがある。かといって、発注数に関係なく平均して生産していくと在庫過多や在庫不足が不定期に発生する。そこで、こういった課題を解決していくため、損益分岐点などの考え方も踏まえた、経営目線での在庫戦略をシステム化。すでに顧客も生まれ、今後は世界へ目を向けていく準備を進める神谷さんは、在庫管理のニーズが多様化している中で、自身の事業がモノづくりの価値向上につながることを工場経営者に理解してもらうためにはどのように伝えていくべきか、広く意見を聞きたいと話します。


海外では、ゴミの現場で大変な暮らしをしている子どもを見た。ゆくゆくはその環境を改善できるようにしたいと話す小柳さん

続いては東京で起業し、2023年から愛知県に拠点を移し事業拡大を狙う小柳さん。

「自身が死んだ100年後の社会を変えるビジネスを創る」を人生のテーマとして掲げ、キャリアを積んできました。その中で環境エネルギー分野での起業を決意。資源になるゴミがあふれている世界の現状をよりスマートに変えるべく、ゴミをアップサイクル化するための小型プラントが登場している点に着目し、起業へのカーボンクレジット導入を目指しています。

現在、実証実験に向けて準備を進めている中で、今後導入企業を増やしていくにあたり、この分野に関心の薄い人たちにどのように伝えていくべきか、また、どうニーズを掘り起こせばいいのかに課題を感じているそうです。


東京から参加した谷口さん。自身の経験がベースとなり起業しました

エンジニア募集中という直球メッセージのパーカーで登場した谷口さんは、パワハラがきっかけで退職したというご自身の経験から、企業におけるコンプライアンス研修の必要性を感じていました。

そこで、企業向けのコンプライアンス研修をワンストップ型で提供するクラウドラーニングシステムを開発し、研修をやりたいけれどもできていない企業に導入を進めていくため、起業したと言います。企業内でのハラスメントをなくしたい、誰もが安心して働ける環境を実現したいとの強い思いもあり、ヒアリングを通じて企業ニーズも見えているものの、サービスの意義やメリットをどのように広めていけばいいのか、悩んでいるようです。


人前での話し下手がネックだったという藤塚さん。当日は丁寧に事業を紹介していました

次に登場したのは、環境問題にフィーチャーした事業を展開する藤塚さんです。藤塚さんは、増え続けるゴミを減らしたいと考えたことをきっかけに、ゴミを排出する側と処理する側のマッチングプラットフォームビジネスを考案。現在一般的に使われている廃棄物業者紹介のサイトなどでは、業者は見つかってもゴミの詳細については結局問い合わせないとわからない現状があります。

また、価格交渉などもその都度必要で、これらが要因となり廃棄物処理がスムーズにいかないのではないかと考えました。そこで企業が簡単に廃棄物業者を見つけられ、適切価格で実行できるサービスを立ち上げようとしています。

しかし、開発コストが膨らんでいることによる資金不足が大きな悩みに。また、事業化に向けて成すべきこと、そして自分がどんなチームビルドをすべきか、今回は多くの人の意見を聞きたいと参加しました。


岐阜高等専門学校を卒業し、鉄道系建設会社で勤務してきた武藤さん

最後は、地元・岐阜から参加者した武藤さん。自身が建設業界での社員教育を担当する中で、仕事に悩む後輩達の声を聞くものの応えることができなかった悔しさから、現場改革の必要性を感じ、企業したそうです。

建築の現場は、専門的な内容が多いため、習熟に時間がかかります。特に現場監督は作業員の労働状況や進捗管理なども受け持つため業務がより多忙になり、現場監督のスキルレベルが働く環境や品質、安全などに影響を与えることがあるそう。そこで武藤さんが考えたのが、現場監督に必要な知識やスキルを動画で提供するプログラム。

これから導入提案を進めていく段階にきているのですが、建築系企業のどの部署にアプローチするべきか、またその方法はどうすればいいのかというのが大きな悩みになっているそうです。

チームディスカッションは、参加者の積極的なアドバイスで驚きの熱気に!



隣のチームの激論がこちらにも聞こえてくるほど、ディスカッションは白熱

5人のピッチを聞いた参加者は「私はこの人の役に立ちたい!」と思う人のところへ「お助け隊」として動き、5チームのディスカッションがスタートしました。

どのチームも、スタート直後から積極的なアドバイスの嵐です。

工場経営者に事業を理解してもらい、導入につなげるための提案手法に悩む神谷さんのチームには、シューズメーカーや卸関係者、岐阜県職員が集まりました。事業内容について横文字や専門用語が多く、説明を聞いても理解が難しい、まずは「相手に伝わりきらない言葉をどう伝えるかを考えてみては?」というアドバイスが飛び交います。

生産現場の企業では年配の人が決裁者であることが多い点をふまえ「EC関連の用語もすべて日本語にして、年上の方にも理解できるようにした方がいい」との具体的な提案がありました。すでに顧客を獲得できていて事業が進み始めている神谷さんではありますが、今後に向けて「半年後、3年後それぞれの資金調達を目標に事業構築を」という専門的なアドバイスもあり、事業拡大アイデアについてもヒントを得られたようです。

「ニーズがあると確信しているものの、掘り起こし方がわからない」という小柳さんのところでは、お助け隊から各自が知っているカーボンクレジット導入に興味がありそうな企業を紹介するといった提案が複数出ていました。

これは、2023年から愛知県に拠点を移し、本格的に事業拡大を目指す小柳さんにとってはまたとないチャンス。また、耳馴染みがない言葉や環境問題について、どのような言葉で説明すると伝わるのか、興味を持ってもらえるアプローチ方法にはどんなものがあるのかという点をお助け隊と共に考える場にもなったようです。


お助け隊にカーボンクレジットと自身の事業を紹介する小柳さん。資料を見る周りの目も真剣です

谷口さんのところには、投資家、弁護士、IT関連企業関係社が集まり、意義やメリットを伝えるためには事業計画だけでなく思いをしっかり伝える必要があるのではないか、といった意見が飛び交いました。

また、サービスのためのプログラム開発を担うエンジニアが足りないという別の悩みが谷口さんから飛び出すと、「うちの会社で手伝えるかもしれないから、後日連絡を!」というコメントもあり、かなり熱を帯びたディスカッションになりました。

実は一番の悩みが開発のための資金調達という藤塚さん。産業廃棄物処理が円滑に進んでいない現状をどうクリアにしていくのか、というところに話題が集中していました。

後半には、資金調達と事業展開という2つの悩みを解決する方法として「現状でも産廃業者を紹介することはできるはず。それをコンサルティングとして請け負うことで利益を出し、開発資金に充てては」という提案がお助け隊からあったほか、代行業からスタートして急成長した他企業の例を紹介してくれた人もいました。自身が考えてもみなかった事業の進め方を聞けたことによって藤塚さんは目の前の霧がかなり晴れてきたようで、後半は終始笑顔でした。
 

ゴミ問題という、社会が直面している課題に挑む藤塚さん。説明にも力が入ります

建設現場の働き改革を目指す武藤さんは、現場のことは熟知していても、事業提案は未経験。そんな武藤さんに対し、お助け隊からはまず、どのような部署が話を聞いてくれるかといった実践的なアドバイスが出てきていました。

また、動画制作は進めているものの展開方法を考えるに至っていないという新たな悩みには、お助け隊から「どんなサービスをどのような価格帯で提供していくのかを早急に決めないと何も動かない」との指摘も。加えて、「展開方法をこれから検討するのなら、サービス導入一辺倒でなく、一緒に新たなサービスを創りませんかという業務提携提プランも最初から組み込んでみてはどうか」と、次々に意見が飛び交いました。


お助け隊からのアドバイスに集中して聞き入る武藤さん。発見が多かったようです

それぞれの悩みにリスペクトを持つのがお助け隊。助けることは学ぶこと


チームディスカッション後の総括では、5人それぞれが今回の感想を発表しました。

そこでは、「直接アクションに結びつく貴重な申し出を複数いただけた」「見逃している情報を提供してもらえたおかげで、前進する自信がつきました!」「指摘がとても具体的で、解決すべき課題が明確になりました」といった感想が、次々と出てきていました。

ビジネスオーナー、VCなど、密接な関係があるものの立場は異なる者同士が集まった場だからこその気づきや実りも多く、顧客を増やす上でも資金調達の点からも、「難しい事業をいかに伝わる言葉に置き換えていくか」が重要だと、みな再認識したようでした。


事業プランを聞いたことで、お助け隊から言葉の選び方から事業展開アイデア、人材紹介まで多様なアドバイスをもらえた悩み人たち。それぞれが次に進むためのきっかけを手に入れた会となりました

お助け隊の基本姿勢には、お悩み人へのリスペクトがあります。だからこそお悩み人に寄り添って話を聞き、アドバイスもできるのです。お悩みピッチの最後に、今回のホストである岩田さんから「助けることは学ぶこと」との言葉がありました。ディスカッションを振り返り、参加された皆さんはこのひと言に大いに納得したようです。

「お悩みピッチ」開催後に、お悩み人の5人に感想を伺いました。

<神谷さん>
大きな悩みを抜けたフェーズだったので、今回は登壇に値するのか直前まで迷っていました。しかし話していく中で「伝わりにくさ」がいまの悩みだとわかり、そこへのアドバイスをいただけたうえ、プレゼンではない場で話をするときちんと伝わっていることも実感できました。

集まってくれた方が逆に私に悩みを教えてくれたのですが、その悩みは私の事業で解決できるかも、ということもわかりました。事業に対するニーズが明確に認識できたので、このまま突き進めそうです。

<小柳さん>
行政の方にピッチを聞いていただける場というのはあまりなく、協業に向けた話をしようと行政の方から提案していただけると考えてもみなかったため、今回は貴重な機会をいただけたと思います。

また、お助け隊からの提案いただき、アプローチ方法に気づかせてもらえるなど、新しい発見もありました。ピッチだけでなく、直接アクションに結びつく話を複数いただけたのも魅力的でした。PR方法のアドバイスがいただけたのも今後に向けての大きな力になります。

<谷口さん>
まだ創業して3カ月なのですが、人前で事業の説明をする機会をあまり持てていませんでした。今日のために自分の考えを整理できたのは良い経験でしたし、「お悩みピッチ」は一般的なピッチと違い、自分の気持ちを発表することができる素晴らしい場でした。

また、異業種の方が多くいらっしゃったのもありがたくて、そのおかげで協力者を紹介していただけるといった嬉しいお話もありましたし、新たな課題にも気づくことができました。これからの課題突破に向けたいい時間となりました。

<藤塚さん>
ほかの方の前で事業について話すのは、VCへのプレゼン以外では初めてだったので緊張しました。それでも、参加された皆さんからは私の事業を理解しようという姿勢がとても強く感じられ、また事業の進め方へのアドバイス、短期的な成長ではなく中長期的成長を前提とした仕組みへの提案などもあり、たくさんの課題と気づきをいただけました。

投資家側からの目線、クライアントとなりそうな企業としての目線それぞれに貴重な意見をいただけたと思います。

<武藤さん>
すごくありがたい時間でした。参加するまでは「起業家が話していい悩みって何か?」と迷っていましたが、率直に言葉として出すと、想像を超える数、質のアドバイスがいただけました。現場の教育は、企業が取り組みの弱さを知られたくない部分です。

だから「教育」というネーミングを見直してみては、という意見は、これまでになかった目線なのでとても勉強になりました。教えていただけたことに対して「もっと知りたいという気持ちが強く沸き起こったのも、自分自身の驚きでした。


会場では時間の関係で深く話せなかったことも、焚き火を囲んでじっくり話し合えていたようです

このように、課題や悩みを抱えるお悩み人にとっては、気づきを得て前へ進んでいくためのきっかけとなり、真摯になって一緒に悩みを考えるお助け隊の方々にとっては新たな発見や斬新な視座を得られるのが「お悩みピッチ」です。参加者全員にとって成長につながる、貴重な場、時間となるはずです。「虎の巻」があればどなたでも実施できますので、ぜひ「お悩みピッチ」を体験してください。

Forbes JAPANとアメリカン・エキスプレスは、これからもお悩みピッチを通して経営者同士の助け合いが広がっていくことを心から願い、成長を目指す、すべての経営者をサポートしていきます。

過去のお悩みピッチはコチラ↓
https://forbesjapan.com/feat/amex2021_onayamipitch

そう、ビジネスには、これがいる。
アメリカン・エキスプレス

Promoted by Amex / text by 橋本 勲/ photographs by 高島裕介/edit by 千吉良美樹

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