ビジネス

2022.12.12

ネットフリックス株に「買い」評価、6カ月で70%の上昇に

ネットフリックス(Photo Illustration by Omar Marques/SOPA Images/LightRocket via Getty Images)

ネットフリックスの株価は、4月に会員数が減少に転じたとの報告を受けて急落したが、ここ数カ月は上昇に転じており、12月9日に上昇幅を拡大した。

同社の株価は、コーウェンとウェルズファーゴのアナリストが目標株価を引き上げたことで、9日に5%上昇して326ドルをつけた。これは、6カ月前の193ドルから69%の上昇だ。

9日のFactSetのデータによると、S&P 500は6月9日以降の6カ月で1.3%のマイナスで、61%を超える上昇を記録した銘柄は他になく、ネットフリックスは同期間に圧倒的に上昇した銘柄になっている。同社の株価は年初来では45%下落しており、同期間のS&Pのワースト50に入っているが、8月に記録したワースト1位という不名誉なポジションを脱出した。

ネットフリックスの主要な競合は過去6カ月間、さほど良い成績を上げておらず、ディズニー、ワーナーブラザース・ディスカバリー、パラマウントの株価はこの間にそれぞれ9%、29%、35%下落した。

FAANGと総称されるテクノロジー大手(フェイスブック、アマゾン、アップル、ネットフリックス、グーグル)に含まれる他の企業も同様に、ネットフリックスほどの上昇は記録していない。フェイスブックの親会社のメタは過去6カ月で37%下落し、アマゾンとアルファベットも23%と18%のマイナス、アップルは1%の上昇だ。

ネットフリックスの株価は、パンデミックを追い風に2020年3月から60%強上昇し、昨年11月に最高値の692ドルをつけたが、その後は下落し、ユーザー数が減少に転じたことが報告された4月20日に35%急落した。

しかし、7〜9月期の決算発表で会員数が240万人増加したことや、広告つきプランの開始が明らかになると、投資家は再びネットフリックスに投資するようになった。

バンク・オブ・アメリカのアナリストのジェシカ・ライフ・エーリックは、先月のメモの中で、ネットフリックスが、世界規模の強力なブランドと優れたユーザー体験で「コンテンツ分野のリーダーであり続ける」と述べた。さらに、新たな広告つきプランの始動や、パスワードの共有の取り締まりが、収益に前向きな影響をもたらすと指摘していた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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