7日のカーバナの株価の急落は、ウェドブッシュ証券が目標株価を1ドルに引き下げ、ブルームバーグとCNBCが、同社の最大の債権者ら共同で経営陣との交渉に乗り出すと報じたことで、倒産への懸念が浮上したのが原因だ。
約10年前に設立されたカーバナの株価は、コロナ禍の中古車需要の高まりを受けて急騰し、2020年3月から2021年8月までに300%以上急騰した。しかし、ここ最近の同社は売上と利益の減少に直面し、バンク・オブ・アメリカは、同社が来年末までに「資金不足に陥る」と先週の顧客向けメモで述べていた。
パンデミックの終了とともに株価を急落させた企業は、カーバナ以外にも数多い。ミーム株と呼ばれたAMCとゲームストップの2社の株価は、2021年に1000%以上上昇したが、今年はそれぞれ77%と41%下落した。ビデオ会議のZoomの株価もピーク時から88%下落し、家庭用フィットネス機器のペロトンの株価も最高値から93%下落した。
2022年は、景気後退への懸念が高まる中でほぼ全ての株式にとって悲惨な年となり、S&P500は年初から18%のマイナスで、2008年以降で最悪の年間パフォーマンスを記録する見通しだ。この動きは暗号通貨市場にも波及し、ビットコインは年初から65%下落して1万7000ドルを下回っている。
カーバナの筆頭株主で同社のCEOの父親であるビリオネアのアーニー・ガルシア2世は、4月に1株80ドルで4億800万ドル相当のカーバナ株を購入したが、その株式の価値は現在、約2000万ドルにまで下落している。
(forbes.com 原文)