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2022.12.14

世界で最もファッショナブルなイタリア最高峰の泡「フランチャコルタ」の立役者が語る

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フランチャコルタ協会副会長マウリツィオ・ザネッラ氏(左)と金子章子氏(右)。

スパークリングワインは世界各国さまざまな製法で生産されており、とても一括りにできるものではない。が、その味わいの良さとクオリティの高さにおいてフランスのシャンパーニュとしばしば比されるのがイタリアのフランチャコルタだ。フランチャコルタを名乗るためには、北イタリア・ロンバルディア州東部のフランチャコルタ地域内で生産されなければならず、瓶内二次発酵方式で製造されるのはシャンパーニュと同じ。しかしフランチャコルタ地域全体でも、シャンパーニュの産地の11分の1ほどの広さしかなく、自ずと生産量も少ないところへ、その多くが国内で消費されてしまうため、稀少性はより高い。

このフランチャコルタを世界へもっと広めようと発足した生産者団体であるフランチャコルタ協会で日本事務局代表を務めるのが金子章子さんだ。パンデミックのため3年ぶりに来日したフランチャコルタ協会副会長マウリツィオ・ザネッラ氏とフランチャコルタの現在、そして今後の展望を語ってくれた。





金子章子 A.KA Tokyo 代表取締役社長 / フランチャコルタ協会日本事務局代表

世界で最もファッショナブルなスパークリングワイン


金子章子(以下金子):3年ぶりの来日ですが、今回は大規模なプロの方向けテイスティング・イベント開催が主な目的ですね。

マウリツィオ・ザネッラ(以下ザネッラ):久々に日本の皆さまにフランチャコルタについてより深く知っていただけるようなリアルイベントが開催でき、とてもうれしいです。毎回来日するたびに、フランチャコルタ愛好家が増えているように思います。これも章子さんのおかげですね。

金子:いえいえ(笑)。でも、日本で事務局が発足してからもうすぐ10年を迎え、認知度が上がってきているのは事実かと思いますが、さらなる認知を広めていきたいと思います。フランチャコルタの販売本数も2021年には史上最高の2,000万本を超え、売り上げベースでも28.3%増だったとか。

ザネッラ:2022年もポジティブに終われそうでホッとしているところです。フランチャコルタはイタリア国内でほぼ消費され、輸出先の1位はスイス、2位が日本です。日本の方は美食への要求水準が高いからフランチャコルタのプレミアム・スパークリングワインとしての品質をきちんと理解し、愛してくれているのでしょう。


マウリツィオ・ザネッラ フランチャコルタ協会副会長兼 「カ・デル・ボスコ」会長。

金子:私が初めてザネッラ会長に会ったのは10年前でした。突然名刺をいただいて連絡が欲しいと言われたんです。そのころ、ちょうどある雑誌の特集でシャンパーニュとフランチャコルタの記事を見て気になっていたのですが、当時はワインの知識もさほどなくて……あわてて記事を読んでからお会いしたことを憶えています(笑)。

ザネッラ:そうそう、章子さんはPRエージェンシーを経営していて、そのメインフィールドはファッションでしたね。多くのヨーロピアンブランドを日本に紹介してきて、特にジル・サンダーと強固なリレーションシップをお持ちでした。フランチャコルタも、地理的にイタリアのファッション産業の要と言えるミラノと近いことから、ファッションとの親和性が非常に高いんですよ。

金子:たしかにミラノコレクションの前後にファッションブランドのCEOやデザイナーが集まる華やかなオフィシャルパーティやイベントが開かれると、その場にあるのは必ずフランチャコルタですね。ジョルジオ・アルマーニ、ドナテラ・ヴェルサーチなど多くのデザイナーが愛飲していることでも知られ、グッチ、トッズ、ブリオー二などのブランドのオフィシャルなシーン、ブルガリのホテル、レストラン・バーなどでもお使いいただいています。

ザネッラ:ミラノファッションウィークのオフィシャルスパークリングワインに選ばれていることから、ミラネーゼをはじめ、イタリアのクオリティコンシャスなファッション業界、セレブリティからも愛される存在として、そのイメージを確立してきました。フランチャコルタは世界で最もファッショナブルなスパークリングワイン。だから私が章子さんをハントしたというわけですね(笑)。

フランチャコルタは旅のデスティネーションとしてもおすすめ



フランチャコルタ地方のブドウ畑からイゼオ湖を望む。

金子:フランチャコルタに関わるようになって約10年……その間、何度もフランチャコルタ地方を訪れましたが、四季折々の美しい様と、ワインはもちろんのこと、食事の美味しさにも魅せられました。フランチャコルタ地方とはそもそもどんな地域なのでしょうか?

ザネッラ:イタリアの北部ロンバルディア州にあり、19の自治体から成る小さな地方です。16世紀からブドウ栽培をしてきましたが、「フランチャコルタ」という原産地呼称のワインが出来たのは1967年。その意味では比較的新しいワイン産地と言えるでしょう。なだらかな丘陵地帯はブドウ生育に好ましく、また北に位置するイゼオ湖が急激な寒暖差を防いでくれるワイン造りにとっては理想的な環境です。

金子:ミラノからクルマで1時間程度と、アクセスも良いから旅のデスティネーションとしてもおすすめですね。ザネッラ副会長がオーナーを務めるワイナリーほか、美しい建築やアートコンシャスなワイナリーが多く、訪れるのがいつもとても楽しみです。私は日々「Live, Laugh, Love」という言葉を大切にしているのですが、これはフランチャコルタにある「L’Albereta」というルレ・エ・シャトーのホテルのメッセージなんです。ブドウ畑を見渡す環境も素晴らしいし、最高のワインと美食……ここを訪れるといつも心が穏やかになります。

ザネッラ:そうそう、フランチャコルタは2021年からミシュランと協定を結び、デスティネーション・パートナーとして今後3年間のイタリアにおけるミシュランガイドの発表をフランチャコルタで行うことになったんですよ。その背景には「フランチャコルタ」のプレミアム・スパークリングワインとしての圧倒的なクオリティや、旅のデスティネーションとしてのフランチャコルタ地方の魅力があることに加え、昨今の環境問題が懸念されるなかで、サステナブルなブドウ栽培や、ブドウ畑内の生物多様性の改善などにいち早く取り組んできたことが評価されているのだと思います。


3年ぶりにリアルで語るふたりの話は尽きることがなかった。イタリア大使館にて。

金子:日本でも2023年にかけて、ますますフランチャコルタを楽しんでいただくための多くのプロジェクトが進行しています。まず、19年にオープン以来大好評のFRANCIACORTA BAR(フランチャコルタ・バー)(阪急メンズ東京3階)では月ごとに異なる飲み比べができる企画が人気ですし、コロナ禍中であった昨年には「マンダリンオリエンタルホテル東京」のチャイニーズ「センス」ほか4か所で期間限定メニューを特別価格で展開しました。

ザネッラ:フランチャコルタはイタリアンやフレンチなどのヨーロッパ料理だけではなく、中華や和食とも相性が抜群なんです。乾杯の1杯に終わらず、食事中をずっと楽しく彩ってくれるスパークリングワインですから。特に世界で唯一のカテゴリーである「サテン」はシャルドネを使用するブラン・ド・ブランのみ、5気圧未満の低いボトル圧力によって造られることで、クリーミーで柔らかい味わい。繊細なタッチが日本の出汁などデリケートな味わいにもやさしく寄り添います。

金子:シルクサテンを思わせるきめ細かい舌触りと、圧が低いのでお腹にたまりにくく、炭酸が苦手な方にもおすすめなんですよね……なんだかお腹がすいてきました。ではそろそろお食事に行きましょうか(笑)。


かねこ・あきこ◎A.KA Tokyo 代表取締役社長。フランチャコルタ協会日本事務局代表。
学習院大学卒業後、ファッション業界にて長年におよぶPRコミュニケーション、ブランドリサーチと新ブランド開発業務に携わり、日本へのブランド導入とディストリビューションを行う。2012年フランチャコルタ協会日本事務局を開設。2018年イタリア共和国功労勲章(OMRI)カヴァリエーレ章を叙勲。

マウリツィオ・ザネッラ◎フランチャコルタ協会副会長兼「カ・デル・ボスコ」会長。
60年代に母が、フランチャコルタ地方のカ・デル・ボスコという丘の中腹にある土地を購入。仏ボルドーやブルゴーニュで学んだことを、故郷のフランチャコルタで実践。1969年「カ・デル・ボスコ」創業。フランチャコルタ協会においても2期会長を務め、現在は副会長。

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Promoted by Forbes JAPAN SALON / interview & text by Miyako Akiyama

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