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2022.12.08 10:30

暗号資産業界にまだまだ「冬の風」は吹き続ける

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暗号資産業界に期待は残っているのだろうか? 残念ながら、あまり残っていないようだ。今すぐBitcoin(ビットコイン)を買いたいという気持ちを抑えつつ、ハラハラする要素がたくさんあるためまだ買うつもりはない。

例えば、Genesis(ジェネシス)。彼らはDCG(Digital Currency Group)の一部で、所有者が預金の利息を得ることができるGenesisの「暗号資産稼ぎ」事業を所有している。GenesisはDCGから巨額の負債を負っている(Reutersによると、5億7500万ドル[約787億円])。同社はすでに預金の引き出しを凍結しており、この措置は、これまで破産してきた他の企業がたどった道と同様だ。

DCGはGenesisに多額の借金をしているが、どうやって破綻を免れるつもりなのだろうか? DCGはデジタル資産運用会社Grayscale(グレイスケール)を所有している。Greyscaleは60万ビットコインも持っているので、我々はコイン所有者の安泰を願っているところだ。いや、彼らがこの連鎖反応のドミノの一部になってしまうなら、願わないかもしれない。Grayscaleは、宣言した純資産価値に対して42%という大幅なディスカウントで取引されており、ディスカウントの額も1年間着実に大きくなっており、FTXの底が抜けるかなり前の5月から30%以上になっている。

では、Genesisの「利回り」サービスを提供していたGemini(ジェミニ)はどうだろうか? 彼らはこの連鎖の影響から逃れられるのだろうか? もしそうでなかったとしたら?

これらの事業のいずれかが失敗した場合、その影響はどうなるのだろう? そして、連鎖によるさらなる影響は?

感染症のように拡大していく可能性は、上記の状況だけでなく、暗号資産の中央集権的なセグメントで見るほとんどの領域で、かなり巨大だ。

これは、現在の安値に買いを入れるという私の強気な欲望を鈍らせる。というのも、以下のような事実が隠れているからだ。

暗号資産取引所の顧客残高は、あなたの株式証券口座のようには分離されていない。その必要がないからだ。取引所がどこかに配置されている場合でも、分離を強制する明確な法律がない。銀行が暗号資産企業の銀行取引を拒否しているため、そもそも多くの取引所の口座を分離することさえ不可能なのかもしれない。鍵がなければ、あなたの暗号資産ではないということだ。

したがって、暗号資産企業は実際には、すべてのフィアット通貨(一般的な通貨)の銀行と同じことが自由にできる。それは預金者のお金を使用して、やりくりするということだ。暗号資産取引所は、テキストと基本的なグラフィックでコンピュータゲームをするような会計システムに過ぎない。カンファレンスで見かけるTシャツと短パンの人たちが、自分たちの財布の中にあなたたちの暗号資産を握っているのだ。
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翻訳=Akihito Mizukoshi

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