4.目の前の成果だけで人の可能性を狭めない
今の仕事のパフォーマンスが明らかに悪い場合、リーダーはその人に可能性と早々に決めてしまうことがある。ただ忘れてはならない。どんな人にでも何かに秀でた可能性があるのだ。たまたま今の仕事の組み立て方、やり方、指導のされ方があわないだけなのかもしれない。
ビジョン型のリーダーに引っ張られて、色々なことをハンズオフで任されてうまくいっていなかった人が、マイクロマネジメントでうまくいくこともあるし、その逆でマイクロマネジメントから解放された人が輝きだすのはよく聞く例である。その人の成長ステージ、コミュニケーションスタイル、性格などをきちんと理解し、相手に合わせたアプローチをすればおのずと才能は発揮され始める。
5. メンバーの話をよく聞き、理解を深める癖をつける
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メンバーの可能性を見出しづらいのは、あくまでも自分起点のバイアスや自分が知っている成功モデルの少なさが原因である。そこから抜け出すのは、チームメンバーの心理的安全性を保ち、思っていることを話す機会を与え、それを遮らず、なぜそう思うに至ったかを共に探していくコミュニケーションが有効だ。
これはリーダーにとっては多様な考え方を理解する機会にもなるし、メンバーにとってはコーチングを受けるようなもので、自分の理解を深めてくれるよい機会にもなる。この人はこういう人だという決めつけをせずに、なんでそういう考え方をするのかを考える癖がつくと自然に光が見えてくる。
メンバーのポテンシャルを引き出す第一歩は、リーダー自身が自分の可能性を狭めず、自らをアップデートし続けることだ。その過程においては、あなたのサポートによりメンバーが輝くという喜びはこの上ないと信じて取り組んでほしい。