ビジネス

2022.12.26 09:00

食 x ホスピタリティ x イノベーション—創業75周年の企業が挑むおもてなしの未来像


──GreeneX Plusの注力領域についてお聞かせください。

我々はGreeneX Plusで3つのテックのテーマを掲げています。1. フードテック、2. ヘルステック、3. ホスピタリティテックです。我々は食を通した健康とホスピタリティのご提供が事業ドメインですので、これら3つの領域で進めて行きたいと考えています。ただ、はじめは少し視野を広めに多くのものを吸収していく考えです。なお、ヘルステックは「食を通じた健康の支援」を意味します。
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──どのような体制で進めているのでしょうか。

プロジェクト推進室で進めています。構成メンバーは11名で、各部門(企業向けのB&I部門、高齢者施設等向けのヘルスケア部門、ホテル部門、その他)から横断的に選出されています。その中にあすけんを1から創り上げた取締役もメンバーの一人として入っています。彼の知見を活かして新しいものを創っていくこと、また彼の人的ネットワークも有効活用をしていければと考えています。

──フードテック分野は海外が進んでいる部分もあります。海外スタートアップとの共創も進めているのでしょうか。

弊社はシンガポールに現地法人がありますので、現地のフードテックスタートップとの接点構築に取り組み始めたりしているところです。

──一方で大手企業との共創にも積極的のようですね。


遠く離れた人との感情を伝達する「つながるビストロ(仮称)」。中央の小さな黒い点(カメラ)を通して相手に手元も含めた姿が映し出される。これにより、目線を合わせ、一緒の空間で食事をしている雰囲気が味わえる。座る位置で相手の聞こえる音の大きさも変わる。
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我々の事業領域でNTTドコモさんの先端技術を活用しながら実証実験に取り組んでいたりします。GreeneX Plusに設置する「つながるビストロ」はその一つで、「ドコモ5G DXスクエア」の全国のパートナー企業の一社として選定いただいたことで進めております。このように我々が持ち得ない技術をお持ちの企業の方々とこれからも話を進めていきたいと思います。

──新規事業の立ち上げにおいて、既存事業との兼ね合いやカニバリについての懸念は?

GreeneX Plusは決して新しいことだけを始めることが目的ではなく、我々の既存事業をいかにこれからの社会的ニーズにお応えするために必要なイノベーションを自社に取り込むことがゴールです。一方で、従来の方法を変えようとしたり、お客様の提供価値を少し変えてみたりとなりますと、お客様が離れてしまうのではないかという怖さが出てきます。いかに会社が一丸となって最適解を探し充てていくことがポイントとなると捉えています。また、人材の確保も課題です。社内だけではなく、外部からどのように引っ張ってくるかということも我々の課題です。
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文=熊谷伸栄

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