そのドアは、重いながらもアルミ合金製のガイドレールに直接取り付けられているため、支持輪を必要とせず、空中に浮いているような無重力状態を作り出すことができる。開閉時の摩擦は磁気の反発により軽減され、使用時に引っかかったり、大きな音が出たりすることはない。つまり、Hover Doors社の磁気浮上式のドアは、浮上したままスムーズに作動することができ、メンテナンスの必要もなくその寿命も保証されているのだ。
Lamが特許を取得したのは、以前日本の鉄道路線で使用されていた磁気浮上技術を利用し、よりスムーズなドアの開閉を可能にするという技術だ。この技術により、引き戸や両開き戸に一般的に見られる軸受けや滑車などの金具が不要になる可能性がある。
長年の研究開発を経て、Hover Doors社は、2023年1月にラスベガスで開催されるIBSショーで新コンセプトを発表する予定だという。この技術により、ドアメーカーは、床との物理的な接触に頼らない、より綺麗な見た目で開閉が滑らかなドアを顧客に提供することが可能になる。
可動部品のほとんどを取り除いたおかげで、Hover Doos社の磁気浮上式ドアは、メンテナンスの必要もなくスムーズに作動することができる。同社によると、「ネオジム磁石は100年経っても磁力が1%未満しか落ちない 」ため、「浮遊は一生保証される」という。
Hover Doors社は、この新しい磁気浮上式ドアを高級品市場に売り込んでいる。しかし、オフィスでも適合性があることは明白だ。このドアは、床から簡単に浮き上がるので、騒音を改善し、ワーキングスペースには高級感を与える。
(この記事は、英国のテクノロジー特化メディア「Wonderfulengineering.com」から転載したものです)