クインシー・ジョーンズがプロデュースしたこのアルバムが伝説的なのは、マイケル・ジャクソンとジョーンズが制作したからだけでなく、このアルバムが文化の変遷を象徴しているからだ。1982年に生きていた人々は、『Thriller』、『Billie Jean（ビリー・ジーン）』、あるいは代表的な 『Beat It（ビート・イット）』を初めて聴いたとき、自分が当時どこにいて、何をしていたかを話すことができるだろう。これらの曲の映像は、ミュージックビデオの歴史も作った。『Thriller』は不穏で不気味だと噂され、視聴者に不適切かもしれないかもしれないという理由でテレビに流れた免責事項を、ベビーブーマーやX世代は忘れることはできないだろう。
今や『Thriller』はYouTubeのトップビューであり、毎年ハロウィンの季節にはたくさんのフラッシュモブダンスが行われるようになった。そして、このアルバムのすべての曲が、40年間、繰り返し頻繁に聴き続けられているのだ。
ここでは、『Thriller』を数字で、アルバムの歴史における重要なポイントに注目しながら見てみよう。
1.アメリカレコード協会よりプラチナ認定を受け、史上最大のアルバム、ベストセラーの1つとされている
2. 1982年の発売以来、全世界で7000万枚以上のセールスを記録している
3.1984年のグラミー賞では、アルバム・オブ・ザ・イヤー、ベスト・ポップ・ボーカル・パフォーマンス（男性）を含む計8部
門という記録的な数の賞を受賞した
4.2008年、『Thriller』はレコーディング・アカデミーによりグラミー賞の殿堂入りを果たした
5.2009年12月、『Thriller』は米国国立フィルム登録簿にミュージックビデオとして初めて、そして現在も唯一登録されている映像となった。米国議会図書館は「文化的、歴史的、美学的に重要な録音」としてこの名誉を与えている
