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2022.12.07 11:00

「プロパー販売比率を究極まで高める」 CEOに聞くユナイテッドアローズのサステナ戦略

ユナイテッドアローズCEOの松崎善則

ユナイテッドアローズCEOの松崎善則

アパレル各社がサステナブル活動を強化する中、ユナイテッドアローズは10月、ステークホルダー一丸で取り組む新たな活動「SARROWS」を発表した。これまで特に積極的ではなかった情報発信も強化するという。
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このタイミングでサステナビリティ経営に舵を切る狙いとは。同社代表取締役 社長執行役員 CEOの松崎善則に聞いた。

数値目標を立てて意思表明


ユナイテッドアローズは、“SDGs以前”から環境配慮に力を入れてきた。2007年に、「アースデイ」に合わせて渋谷・原宿地区の店舗やオフィスにグリーン電力を導入。2008年からは、顧客がショッピングバッグの使用を辞退しマイバッグで買い物をすると、1回につき10円を森林保全に寄付するキャンペーンを開始した。

「当時は現在ほどサステナビリティが世の中の大きな潮流ではなく、特に数値目標を決めて社外に発信することは行っていませんでした。お客さまとともに地道に取り組みを積み重ねていました」(松崎)
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2015年に国連サミットでSDGs(持続可能な開発目標)が採択されたことを契機に、活動は大きく前進する。

「当社は創業以来、『お客さまの生活を豊かにする』という志を根底に置いて活動を続けてきました。お客さまに豊かな生活や心地良い暮らしを提供していく中で、サステナビリティの観点は根幹に据えなければならない重要事項。2015年以降はさらに議論を重ね、2020年にサステナビリティの指針の策定へと至りました」

2020年4月には社長を委員長とするサステナビリティ委員会が発足。指針として5つのテーマと16のマテリアリティを定めた。そして2022年8月には、達成すべき数値目標を公表した。従業員や取引先にも目標を可視化して、従業員や取引先とも共有するためだ。

「これまでは目立った発信をしてこなかったので、お客さまやサプライチェーンの皆さまにきちんと伝わっていませんでした。本当に世の中に良いことをしているのか、改善に向かっているのか、という点で実感をお持ちいただくのが難しかったと思います。数値目標を立てることは、『我々は皆さまと一緒に取り組んでいく』という意思表明でもありました」
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文=堤美佳子 取材・編集=田中友梨 撮影=小田光二

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