ビジネス

2022.12.07 11:00

「プロパー販売比率を究極まで高める」 CEOに聞くユナイテッドアローズのサステナ戦略

ユナイテッドアローズCEOの松崎善則


3つの活動目標の意味


8月に定めた3つの活動目標である「Circularity」「Carbon Neutrality」「Humanity」は、ステークホルダーからの関心が高く、ファッション業界で特に注目されている課題を選定した。それぞれの詳しい目標は次の通り。
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まず「Circularity」の目標のひとつが「商品の廃棄率0.1%」。2021年の廃棄率は1%ほどで、まずは、やむを得ず廃棄している商品の種類や量の現状把握からスタートしている。これまでも取り組んできた、デッドストックアイテムや規格外品を集めた特別販売や、商品を長く使ってもらうための修理受付サービスなども強化していく。

2つ目が「環境配慮商品の割合を2%(2022年)から50%へと増やすこと」。そのためにハードルとなるのは、商品価格に見合ったクオリティの担保だ。

「環境に配慮した素材を使用すると、原価が上がったり製造工程が増えたりしてコストがかかりますが、価格と商品のクオリティのバランスも重視する必要があります。現状ではまだ『環境配慮素材であること』がメインの購買動機ではないお客さまも多いと思うので、買いたいと思っていただける商品を増やしていきたいです」
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「Carbon Neutrality」では、店舗・オフィスでのCO2排出量の削減率を、店舗・オフィスで30%、サプライチェーンで15%にすることを掲げる(2019年度比)。そのほか、再生可能エネルギーの割合を50%へと増やすことも目指す。

そのために、環境省が実施している「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業」にも参画。ひとつの商品にかかるCO2排出量を数値で可視化する取り組みで、今回は「ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング」の半袖カットソー(1品番)を対象に、原材料の調達から生産、流通、使用、リサイクルや廃棄に至るまでのカーボンフットプリント(CFP)の算定を行っている。
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文=堤美佳子 取材・編集=田中友梨 撮影=小田光二

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リジェネラティブ・ファッション

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