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2022.12.07 08:20

クローゼットに眠るブランド品を「シェア」 貸し手は月30万円の収益も 

HIVE Collective代表の佐藤直樹

HIVE Collective代表の佐藤直樹

日本ではこの数年で、「メルカリ」や「ラクマ」代表されるフリマアプリが浸透してきた。でも、使わないけれど売りたくはない「クローゼットに眠っているモノ」も、意外とあるはずだ。そんな“眠れる資産”を活用し、貸し出すことができたら──。
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佐藤直樹は、海外でのビジネス経験からその市場に可能性を感じ、2021年5月に、ラグジュアリーブランドを中心とした洋服・バッグ・靴などのシェアリングサービス「HIVE Collective」を立ち上げた。

原点になったのはロンドンでの経験


ビジネスアイデアのベースになったのが、新卒入社した伊藤忠商事での経験だ。ヨーロッパを中心に、国内外で中古スマホの再販事業やスタートアップ投資などを担当してきた。

もともと起業に興味があったわけではなかったが、パンデミックが転機となった。ロンドン駐在中にコロナ禍となり、ロックダウンで外出もままならない中、自身が社会人人生で学んできたこと振り返った。
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「中古スマホの再販では、iPhoneのようなブランドは需要が高く、在庫があればあるほど売れるような状態。在庫を保管する倉庫のオペレーションも経験したことで、中古市場のポテンシャルや商流を学べました。加えて、ロンドンで投資先の発掘から投資実行まで経験したことで、スタートアップ企業と投資企業の両面からスタートアップについて深く知ることもできました」

そうして自然と、「自分も挑戦したい」と思うに至った。2021年4月にロンドンから帰国すると、6年間勤めた伊藤忠を退職した。

事業内容は、ロンドンのスタートアップの先行事例にヒントを得た。

「日本よりサステナビリティが根付いているロンドンでは、自宅に眠るファッションアイテムを流動化させるスタートアップが出てきていました。そして、有名なデパートとの提携したり、ポップアップストアを展開するなどして、どんどん事業規模を拡大していた。日本国内には類似したサービスがまだ存在せず、チャンスだと思いました」

起業にあたっては、大学時代のゼミの仲間で、現在は同社役員の武田芳明と大出めぐみに声をかけた。佐藤は両親がブティックを経営していたこともあり、アパレル領域は馴染みがあって挑戦しやすかったのだという。
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文=小谷紘友 取材・編集=田中友梨 撮影=小田光二

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