「よく生きる」を考える 大宮エリーが手掛けたウェルビーイング美術館

「ウェルビーイング美術館」で開催されたライブペインティング


大宮から、ウェルビーイングについての考えを問われた優河は、「最近よく耳にするけれど、“よく生きる”って難しい。こういう大きなテーマが問われるって、どういうことなんだろう」と、昨今のブームに疑問を呈しながら次のように語った。

「私の人生においては、共有することが大事なこと。モノでも時間でも感情でも、空間や音でも、わかちあうこと。だから、この場を共有している今日はとてもウェルビーイングです」



幅3mのキャンバスは、優しいピンク色に塗り尽くされたあと、黄色やオレンジ、水色が重ねられ、いよいよ完成。気づけば2時間が過ぎていたが、席を離れる観客は少なく、大勢が最後まで見守っていた。

この美術館には、来場者が自分の考える「よく生きる」を貼って残すコーナも設けられていた。「誰かのウェルビーイングが参考になるかもしれない。それも読んでみてほしい」という大宮のアイデアからだ。



ボードに貼られたカラフルなポストイットには、「自分と他者への愛情」「人の役に立つこと」「在るがまま」「うたをうたう」など、多様な言葉が並んでいた。

ウェルビーイングは人によって異なる。それを社会として実現するには、ガチガチに定義を決めるよりも、その違いを認めること、尊重することが重要なのだろう。そうして「こうでなければならない」が少なくなることで、それぞれが生きやすい、幸せな社会になっていくのではないだろうか。

編集=鈴木奈央 写真=小田駿一

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