2022年最後の満月「コールドムーン」を美しく見る方法

ロサンゼルスのダウンタウンから見た雪のサンガブリエル山の上に昇る2020年12月29日の「コールドムーン」(Getty Images)

今年最後の満月「Cold Moon(コールドムーン)」は来週、西に日が沈むのと同時に東に昇るところを見るのが最も美しい。

北米の一部に住む観測者にとっては、満月が火星の前を通過して完全に覆い隠す非常に珍しい光景を短時間見ることができる。それは赤い惑星が26カ月に一度最も明るく輝く時とほぼ一致している。今回の月の惑星食はごくごく稀なイベントだ。

「コールドムーン」について知っておくべきこと、いつ、どこで、どうすれば、最も大きく、最も明るく、最もカラフルな姿を見られるかを紹介する。

12月の満月につけられたいろいろな名前


12月の満月は他にも「Long Nights Moon」(長い夜の月)「Moon Before Yule」(クリスマス前の月)「Oak Moon」(オーク月)、ケルト諸語圏では「Wolf Moon」(狼月、北米では1月の満月のこと)などと呼ばれることがある。

「コールドムーン」はいつ?


「コールドムーン」が完全な満月になるのは、協定世界時(UTC)2022年12月8日午前4時09分だ。これは北米地域では、1日前の2022年12月7日、東部夏時間(EDT)午後11時09分、太平洋夏時間(PDT)午後8時09分にあたる(日本時間では午後1時09分)。

月による火星食とは何か?


月は毎年数回、地球のどこかから見た時に惑星を食す(隠す)。しかし、26カ月に1度の最高光度に近い火星を満月が隠す? それは稀有な状況の組み合わせだ。まさしくそれが起きるのが2022年12月7、8日なのだが、見られるのは北米の中央部、西部、および南西部(12月7日)と、西および北ヨーロッパ(12月8日)に住む人たちだけだ。こちらにマップがある。
 

「コールドムーン」を月の出に見るのが良い理由


満月は、月の出のときに見ると最も簡単に最高の状態を見ることができる。夕暮れ時、東の空の、太陽が西に沈むのとほぼ正反対の位置に月は昇ってくる。昇る瞬間を捕らえれば、ほかのどんな時刻よりもカラフルで大きく見える、ただしわずか15分ほどの間だ。もう1つ印象的なのは、暗闇ではなく、薄明るい夕暮れ時に見られることだ。

月の出を見よう


満月が昇るところを見るのが一番なのは、月が薄明の地平線に現れるところ見られるのは満月だけだからだ。毎晩およそ50分ずつ遅く昇るので、満月前日は夕方に、満月のあと何日かは暮れきった夜に昇ってくる。

「コールドムーン」を見る一番良いタイミングは


12月の「コールドムーン」が見える正確な日時をいくつかの主要都市について書く。ただし、あなたの住んでいる場所の正確な月の出と月の入りの時刻をチェックしておくことをおすすめする。もし正確に時間通りに地平線や水平線を見ても満月が現れないときは、あと数分待ってみよう。必ず昇ってくる!
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翻訳=高橋信夫

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