武器はカメラ2台と必殺レーザー、AIゴキブリ駆除ロボットの可能性

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スコットランドの首都エディンバラにあるヘリオット・ワット大学では、人工知能(AI)を利用した近年の研究が、ひとつの注目すべき成果につながった。ゴキブリ退治ロボットの設計だ。AIを搭載したロボットが、カサカサ這いまわるゴキブリのみならず、その他の多くの不快な虫を駆除する。このロボットには「必殺レーザー」の照射器が搭載されており、パワフルなビームを放つことで虫たちを永遠の眠りにつかせる。

誰もが苦手なゴキブリをおそらくどの手段よりも優れた方法で退治できるのだから、まさに素晴らしい偉業だ。しかし開発者たちによれば、ゴキブリはロボットの能力テストに使う、実験用モルモットならぬ「実験用昆虫」だというのだ。将来的には「多種多様な不快な虫」の駆除に使えるロボットとして完成させることを想定している。

「有毒な殺虫剤」の完璧な代替品に?


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そもそもこの機械は、何でもいいからとにかくゴキブリなど不快な虫を駆除する、という意図で開発されたものではない。科学専門誌『ニューサイエンティスト』の報道によれば、開発者側はこのロボットを「有毒な殺虫剤」の完璧な代替品になると考えている。駆除作業のコストも安く、環境にも優しい。開発者たちの説明によると、このロボットは「マシンビジョン」の動作原理を利用しており、小型コンピューター1台とカメラ2台、1600ミリワットのレーザー照射器を搭載している。コンピューターの画像認識システムの原理で駆除すべき虫を発見して狙いを定めるというわけだ。

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実験の結果には期待できるが、標的に照準を合わせづらい場合もあるため、さらにプログラミングを改良していく必要があるという。ゴキブリの腹部を狙えば確実に退治できるので、特定の部位を狙い撃てるよう改良していく計画もある。ただしショックなことに、このロボットを自宅のゴキブリ退治に使うことは安全ではないらしい。プロジェクト責任者のイルダー・ラフマトゥリン氏は、「絶対に安全、というものにはなりません。家庭用としては使えないと私は考えています」と述べた。

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ほかにも多くの科学者が家庭での使用には反対している。レーザー光が人間の目に深刻なダメージをもたらす危険性があるからだ。実用性に関して、ラフマトゥリン氏は「産業用、または農業としてなら、可能性は実に大きいと思います。レーザー照射のコストは高いものではないので、殺虫剤の散布と比べても、きわめて安上がりです」と語る。「ゴキブリを駆除できるなら、どんな害虫だって駆除できますよ」

(この記事は、英国のテクノロジー特化メディア「Wonderfulengineering.com」から翻訳転載したものである)

翻訳=上原裕美子 編集=石井節子

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