ビジネス

2022.12.13

収益最大化の新潮流? 人流や天気で価格を変える「ダイナミック・プライシング」

Getty Images

ダイナミック・プライシングという言葉をご存じだろうか。

ダイナミック・プライシングは、「Dynamic Pricing 」、変動価格制のこと。商品やサービスの需要に応じて価格を変動させる仕組みをさす。

馴染みのある例としては、ホテルの料金が挙げられる。お盆やお正月など、旅行客が増えホテルの需要が高まる時期は、宿泊料金は高くなる。

遊園地などの休日料金も、身近なダイナミック・プライシングの例だ。ディズニーランドでは、土日祝日の料金は、平日料金よりも500円高くなっている。

ダイナミック・プライシングを採用することで、企業としては需要の多い時期に収益を拡大でき、また需要の少ない時期に料金を下げることで、利用を喚起することができる。

私たち消費者も、旅行のオフシーズンに、安い宿泊料金を狙って旅行を計画する人も多いだろう。

ダイナミック・プライシングの導入を推進するサービス


このダイナミック・プライシングについて、さまざまなデータを組み合わせて分析し、精密な価格変動をコントロールするサービスを提供している会社がある。

東京都千代田区にあるDATAFLUCTだ。同社では主に、Data Business SaaSの展開、企業のDX支援などを展開している。2019年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の新事業促進部によって「JAXAベンチャー」にも認定された、注目のベンチャー企業だ。

「データを商いに」をビジョンに掲げる同社がこのサービスを開始した背景には、近年話題となっているダイナミック・プライシングへの問題意識がある。

ダイナミック・プライシングの実装の際には、技術面における最適な人材やノウハウの不足が大きな導入障壁となる。また、自社データだけでは精緻な価格変動のコントロールを実現しづらいという点も課題となっていた。

これらを解決するために、DATAFLUCTは、様々な業態へのダイナミックプライシングの導入を推進する『DATAFLUCT dynamic-pricing.』を開発した。

『DATAFLUCT dynamic-pricing.』とは、企業の収益の最大化のために、ダイナミック・プライシングの導入を推進するサービスだ。

売上や来店者数、商品原価や在庫数などの自社データと、気象情報や人流データなどの外部データを組み合わせて分析し、精緻に価格変動をコントロールする。
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文=伏見比那子 編集=石井節子

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