ライフスタイル

2022.12.08 11:00

常連さん待遇で「地方にファンを」 丹波篠山はDXで交流人口増を目指す


藤原:一生懸命にやっている人を応援したい。その考えは、シナジーマーケティングの新ビジョンにも見られますよね。

「企業」を法人と定義するのであれば、「一生懸命にやっている人」を法律で認める。僕らが見ている古民家などの「文化」も人が作っているので人の気配を感じます。街を見渡すと、人気の宿は施設がいいから惹かれるのではなく、人にお客さんがついています。

田代:人に共感を与えるのは、結局は人なのです。

地域は人に包含されています。人の貢献、人がやって来たことを理解して、その人に合わせコミュニケーションを取ることで、新しい人たちを連れて来てくれるような発信につながっていく。データやITはそこにこそ使うべきじゃないかな。

田代正雄(たしろ・まさお)◎1995年関西学院大学卒、同年コスモ石油に入社。2001年にインデックスデジタル(現シナジーマーケティング)に入社し、営業部長やCOOを歴任。米セールスフォースとの資本業務提携をはじめとするアライアンスを牽引し、2017年に代表取締役社長に就任(現任)。ヤフーからのグループアウトを経て、「人と企業が、惹かれ合う世の中へ。」をビジョンに、「Create Synergy with FAN」をミッションに掲げ、次の時代に必要とされるデジタルマーケティングを推進する。

藤原岳史(ふじわら・たけし)◎NOTE代表取締役社長、一般社団法人ノオト代表理事。兵庫県丹波篠山市出身。外食企業での勤務を経て、アメリカのIT企業でインターンを経験。帰国後、IT企業勤務を数社経てシナジーマーケティングに入社し上場メンバーとして寄与。その後、故郷の丹波篠山市にUターンし、2010年に一般社団法人ノオト理事に就任、2016年5月にNOTEを設立し代表取締役に就任。現在は、古民家等の地域資源を活用した「NIPPONIA」事業を全国で展開している。著書「NIPPONIA 地域再生ビジネス 古民家委再生から始まる持続可能な暮らしと営み」(2022)。


上沼祐樹◎編集者、メディアプロデューサー。KADOKAWAでの雑誌編集をはじめ、ミクシィでニュース編集、朝日新聞本社メディアラボで新規事業などに関わる。立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科を修了(MBA)し、大学で編集学について教えることも。フットサル関西施設選手権でベスト5(2000年)、サッカー大阪府総合大会で茨木市選抜として優勝(2016年)。

文=上沼 祐樹 編集=石井 節子

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